リアルテラフォーマーズ〜人類🧑🏻🦱vsG🪳の大戦争〜【後編】
前回の記事
ジョージのいる日常
人間の慣れとは不思議なもので、ジョージが当たり前になるとそれが前提の対応になります。
まず、出勤して制服の入ったロッカーを開けると、ササササッ🪳🪳🪳🪳と大量のジョージが四方八方へ散ります。
最初の方はビビって仕方なかったですが、これが日常になればなんて事ありません。
ジョージをかき分け、制服を取り出し着替えます。
自分の制服にも接触しまくってんだろなぁ。と思いつつ、さほど気にはならなくなってます。
床には沢山のにジョージが徘徊しています。
その頃にはだいぶ育っていたので、マリオのゲッソーのように、親ジョージにたくさんの子ジョージが連なっています。
前の日に仕掛けたゴキブリホイホイには一晩でみっちりジョージが貼りついており、その屍の上を更にジョージが移動している程でした。
ホイホイを二階建てに設置した時は、二階ともびっちり大小のジョージが貼り付いていました。
その光景は、まるで地獄絵図のよう。
皆さん、ゴキブリホイホイにぎっしり張り巡らされたジョージは見たことありますか?動けなくなって触覚だけ蠢いている光景を。
当然そんなの見たことないですよね?
私はありますよ。
あって欲しくはなかったですけどね、、、
あまにりも慣れ過ぎてたため、ジョージ様、5組ウェイティングでーす!などという冗談を仲間内で飛ばせる程になってました。
それまではホイホイに満杯のジョージ達を殺虫剤でヤってからゴミ箱に捨てていました。
しかし、ジワジワ苦しんでて可哀想で、それに効率が悪いので、チャッカマン×アルコールスプレーの火炎放射で焼き払う方式へに変わって行きました。
最初はジョージが焼き払われる異臭が気持ち悪かったのですが、それにも既に慣れています。
出勤してからのルーティンは、大量のジョージを殺虫剤や火炎放射で処分する所からスタートします。
大量のジョージがいるわけですから当然、シンクで水死してたり、冷凍庫で凍死してるジョージもいるわけです。
最初はジョージといえど、沢山の生命を奪う事に罪悪感があったのですが、これも慣れてしまえばただの作業となります。
完全にサイコパスの領域です。
ほぼ目立たない程度にジョージを片付けたら開店となります。
しかしながらそれだけ増殖すると、どう頑張っても客席に現れてしまいます。
そんな状況で営業してると、「ゴキブリ出たぞ!タダにしろ!」というお客様もいらっしゃいましたし、1番最悪だったのは、容器から焼肉のタレを小皿に出した時に、超小型ジョージが一緒に出てきてしまった時です。
「これ、ゴマかと思ったら小さいゴキブリだったんですけど、、、」
「わわっ!大変申し訳ありません!」
もし自分がそうなってたらと考えると、ガチギレしてるだろうなと思い、本当に申し訳ない気持ちになりました。
救世主ヘルプ店長
そんなある日、店長がこんな状況にも関わらず、夏休みを取ったので、別店舗の店長がヘルプにやってきました。
最初は普通に接客していたのですが、あまりにもジョージ天国な状況にヘルプ店長が呆れます。
「ニューノマンくん、これ、このまま営業しちゃダメだよ。俺本社に連絡するから今日は店を閉じよう。」
そう言ってくれました。
我々はこの状況に慣れてしまっていたため、感覚が狂ってましたが、普通に考えてそうだよな。と我にかえりました。
店を閉じ、ヘルプ店長とバイトメンバーで外に出てる食材を全て片付け、殺虫剤、火炎放射、丸めた雑誌、消毒用アルコール、台所洗剤、漂白剤など、各々の武器を持って、人類vsジョージの大戦争が始まります。
目に見える所から、ジョージが好きな狭い場所まで、ありとあらゆるエリアで攻撃をしかけます。
中には空を舞うジョージも現れましたが、そんなのはビニール手袋さえあれば、手掴みでヤれます。
数時間のバトルの末、全滅とまではいかないものの、多数のジョージの処分に成功しました。
次の日には店をクローズして、害虫駆除業者を入れて貰い、徹底的に駆除と防虫対策をして貰いました。
その結果、漸くジョージとの戦いに幕を閉じたのでした。
コロナの影響で、密を回避するため、店を閉め切る事ができなくなり、店舗の入り口をオープンにする事が増えた現在、私は常にこの光景を思い出します。
あれだけドアをオープンにしてたらジョージが外から来店しないわけがないのですから。
去年、今年と、入口をオープンにしていた事によって、確実にあの招かれざる客は、満員御礼で来店して来ている事でしょう。
対コロナだけではない、人類の戦いは続くのです。
こいつに小銭でもめぐんでやろうか。そう思われた神のようなあなた!大変ありがとうございます(ノ∀`*)