【官界】官邸のキーマンとなる首席首相秘書官に 異例の元経済産業事務次官、嶋田隆氏とは

霞が関ウォッチャーも驚く再登板

 総選挙が自民・公明の圧勝に終わり、岸田文雄政権が本格始動する。自民党総裁選、総選挙の間は開店休業の状態にあった霞が関も、一斉に活動を再開した。安倍・菅政権から総入れ替えとなった首相官邸チームにとっても、年内に編成する経済対策がデビュー戦となる。一丸となって政策決定を主導できるか、だ。官邸のキーマンとなるのが、首席首相秘書官に就いた嶋田隆・元経済産業事務次官。近年存在感を増すポストだが、元次官が首相秘書官に就くのは極めて異例だ。2019年に退官した後は在野で鳴りを潜めていたが、総裁選勝利直前に岸田氏が秘書官就任を要請したことで、霞が関ウォッチャーも驚く再登板となった。嶋田氏は私立開成高校で岸田氏の2年後輩に当たり、同じく開成OBの故・香川俊介元財務次官が取り持った縁で、5年ほど前から勉強会などの交流があったという。

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