誰しも想像できるはずなのに、なぜ 戦争だけではなく日常でも繰り返される不条理
ドイツ映画「ヒトラーのための虐殺会議」
「最終的解決」とはユダヤ人絶滅を意味する
この冬、日本でも公開されたドイツ映画「ヒトラーのための虐殺会議」(マッティ・ゲショネック監督)を見て、考えさせられた。
第二次世界大戦さなかの1942年1月20日、ベルリン郊外ヴァンゼー湖畔の大邸宅にナチ党とドイツ政府の高官15人が集まり、1時間半ほどの協議で「ユダヤ人問題の最終的解決策」を決した。
世にいう「ヴァンゼー会議」である。映画は、親衛隊中佐アイヒマンが残した議事録をもとに恐るべきやりとりを再現した。