山田風太郎が焼け跡で抱き続けた違和感

 「敗戦して、自由の時代が来た、と狂気しているいわゆる文化人たちは、彼らが何と理屈をこねようと、本人は『死なずにすんだ』という極めて単純な歓喜に過ぎない」(昭和20年12月24日)

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