唖然!みずほシステム障害再発 銀行間送金手数料42年ぶり改定の荒波

カードや通帳が取り出せない!
旧3行の主導権争いの負の遺産 

 「おいおい、またかよ!」。2月28日に、みずほ銀行で起きたシステム障害のニュースを聞いて、あきれ返った人は多いだろう。ATMでカードや通帳が取り出せなくなったのは5000件以上に及んだ。多くの人が店舗内に足止めされ、4時間以上待たされた利用者もいる。障害発生は日曜日の午前だったが、銀行が事態を把握してから、行員への出勤指示まで3時間以上を要した。

 対応が遅れた理由について同行の藤原弘治頭取は「対応できないくらいの量の障害が生じた。休日でコールセンターの人出が手薄で、全体の把握に時間を要した」などと会見で言いわけしたが、納得できた人は少ないはずだ。

 みずほ銀行は2002年4月と11年3月にも大規模なシステム障害を起こしている。02年の時は第一勧銀、富士、日本興業が統合し、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行に再編されて発足した初日。力関係がはっきりしていた三菱UFJ、三井住友と違い、みずほは3行の主導権争いが激しく、システムの一本化が難航。仕方なく各行のシステムをつぎはぎで統合したことが大規模障害につながった。

 そうした反省を踏まえ、みずほは4000億円以上を投じて新勘定系システム「MINORI」を19年7月に稼働させた。システムがバラバラという問題を解消したはずだったが、今回再び障害を起こしてしまった。藤原頭取は「新システムは過去の教訓を生かして構築したが、運用上の問題が依然、残ってしまっていた」と述べ、原因はシステムではなく、みずほ自体の運用にあったと説明している。

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