新城定吉さんと石庭。1
この記事は2008年12月22日にアメブロで記したものですー--
沖縄県宮古島に、新城定吉さんという方のお宅があります。
そのお庭は近年、地元でも知られるようになったパワースポットと呼ばれています。
わたしは2年ほど前に、偶然その石庭と呼ばれるそのお庭と新城さんのお名前を知ったとき、是非いちど訪れたいと思っていました。
そして、つい先日その願いが叶いました。
はじめてお会いした新城さんは大正10年生まれの白髪のおじいちゃまで、雰囲気はとても神々しい方でした。
やさしく穏やかな語り口で、
「仕事はなにをしている」のか、「なぜ石庭に来た」のかを先ず訊ねてこられました。
わたしのとりとめもない話に、「そうか」「そうか」と頷かれると笑顔で、
「では、いってらっしゃい。」と、石庭に入る許可を与えてくれました。
ドキドキしながらお庭に足を入れると、がじゅまるの木やたくさんの緑、石塔のようなものがちらほら目に入ってきました。
奥へ入るに従い、そこには大小様々な石が積み重ねられ、それらひとつひとつがまるで一体の神仏の石造あるいはまた誰ともなく人間の姿をした石造のような石たちが点在している様子がありました。
まるでイングランドのストーンへイジのように、輪になって巨石をはじめ石たちが並べられた場所がありました。
そのサークル内には靴をぬいで足を踏み入れるようにと事前にガイドされていましたので、わたしも裸足になり一歩足を踏み入れました。
すると、地面から空に向かって突き上げるような、ブワーッという気が地上に吹き出てきているのを感じました。
言葉では形容しがたいですが、そこはまるで目には映らない火山口で、そこから噴火しつづけている溶岩と排煙が、人間の体感温度として認識不可能のまま霧状のごとく吹き荒れている場所のようでありました。
一歩足を踏み入れ、一呼吸し、二歩目を歩き息を吸うごとに感極まって泣いてしまいました。
生命という力のある躍動感に、泪があとからあとあら頬を伝いました。
「天は生きいのちを祝う、地は生きいのちを祝う、その天地の子である人(汝)は、なぜ己を祝わぬ」
胸に響いてくるものがありました。
つづく>
Emeru