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身近なミラクル。
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この子は五郎ちゃんです。
小学生のとき親にせがんでようやく飼ってもらいました。
亡くなって40年ほどになります。
わたしの無精で亡くしたも同然なので、いまでも反省してしまいます。
だけどゴロちゃんは、数年前夢に現れてくれてその愛くるしい元気な姿をみせてくれたので、
それ以来ゴロちゃんを思い出すときはなるべく湿っぽいきもちにならないで、
命の尊さを教えてくれたことと愛情をくれたことへの感謝を心がけています。
犬と人間は言葉が通じることをはじめて知らせてくれたのもゴロちゃんでした。
「ぼくを抱っこできるのは今日が最後だよ。」
亡くなる1日前にテレパシーでそう伝えてきました。
(そんなのいやだよ!)と心の中で叫んだけれど、
同時にそのときはじめてゴロちゃんがわたしよりずっと知的で成熟している魂の現れなんだと感じました。
「あれから40年!」
綾小路きみまろの漫談を彷彿させるようなことがありました。
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この子はご近所の飼い犬です。
通りすがるたびに尻尾を振って最初っから人懐っこかったので、
ついつい塀越しに親しくなりました。
首輪に名前が書いてなかったので、
「きみ何てお名前ー?ジョンかな、トムかな。
かわいがってもらってるんだね、いい子だねー。」などと話しかけていました。
あるとき、飼い主さんらしき人が庭の手入れをしていたので、
「わんちゃんかわいいですね、お名前なんて言うんですか?」
と訊いたら、にこにこしながら
「ごろう、っていうんですー。娘がつけたんですよ。」と教えてくれました。
「ごろうっ!?」
おもわず声が上ずりました。
なんと!
ごろうちゃんと、同じなまえだった。
ゴロちゃん、こんな近くにもゴロちゃんが。
奇遇なこともあるもんです。
愛情を与えられなかった分、そのつづきをこちらのごろうちゃんに少しばかりお裾分けしています。
<番外編ミラクル>
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この子は野良猫でした。
数年前、小さな島のさらにその離島に遊びに行った帰り、ミーミー草むらから鳴き声がして、
車道に上がってこようとしているところを危険なので保護しました。
一時的な名前を五郎ちゃんに因んで、ゴウロウとつけました。
住まいはペット禁止だったので、病院へ連れていき健康チェックをした後、
早速里親探しのため新聞に数日間の掲載依頼をおねがいしました。
「生後約2か月、黒猫、オス、差し上げます。」
実はその週末には東京へ泊まりで行く予定があり、引き取りてが見つからなかったらどうしようと一刻を争う気分でいました。
すると、
電話がかかってきました。
「もしもし、記事を見たものですがその子猫は真っ黒ですか?」
は?
変な質問だなと一瞬おもいました。
「えーっと、はい。見た感じはぐるっとぜんぶまっくろです。」
「目は!?、目は黄色でしょうか?!まっくろで目が黄色?!」
「あ、はい。めーはきいろーくて、毛はまっくろです。」
そう告げるなり発狂しそうな勢いで、電話口の相手は「是非会わせてください!」と言ってきたので、
「こちらこそ喜んで!」と話しはついた。
受け渡し時に、その人の言うにはなんでも10年前に飼っていた黒猫が死んでしまって、
以来ずーっと黄色い目の黒猫の里親になりたいと探していたのだけれど、
何度掲載記事をみて猫を迎えに行っても、白黒模様であったり、手と足先が靴下のように白かったりと、
求めていた黒猫とは違ったため、毎度毎度がっかりしてきたという。
それでもう、ぬか喜びはしたくないとの必死な想いで、
電話であのようなことを確認したのだ。
10年。
黒猫探して10年。
わたしは待ちわびることなく路上で出会っただけだけど、
10年目にして黒猫と巡り合えた飼い主さん、ゴウロウもよかったね。
以上、身近で愛情の連鎖を感じたミラクルでした。
Emeru