「かきくけこ」3回言えますか?
皆さんのなかには今までに
「舌たらず」
「何を話しているのか分からない」
「何を歌っているのか分からない」
「カツゼツが悪い」
などと人に言われた経験を持つ人もいると思います。特に「舌たらず」という言葉は言われた人にコンプレックスを持たせる事があります。その事で悩んでいる人も少なくないと思います。
でも完璧な人はいません。
自分で気がついているか、いないか...
少なからず皆「舌たらず」的な問題を抱えています。
皆さんは「あいうえお」からの五十音を正確に
発音する事ができますか?
多分みなさん「出来る、日本人なら当たり前」だと思われていると思いますが、本当にそうでしょうか?
ではテストしてみましょう。
「かきくけこ」
「かきくけこ」
「かきくけこ」
と3回言ってみてください。
きれいに発音できましたか?
ではもうひとつ。
「なにぬねの」
「なにぬねの」
「なにぬねの」
できましたか?
他に
「たちつてと」
「まみむめも」
も試してみてください。
自分だけでなく友人と互いにチェックしあってみるのもいいと思います。
どうでしたか?
なんの問題もなく完璧に出来ましたか?
完璧に出来る人は少ないはずです。
ひとつ、ふたつ問題がある、もしくはやりずらかったと思います。
今試してみた事は特別な言葉でも早口言葉でもなかったはずです。いつも皆さんが日常使われている「ふつうの日本語」です。でも正確に発音するという事は難しいのです。
ではどうすればきれいに発音する事が出来るのでしょうか?
まず鏡を用意してください。
そして鏡の前で普通に自分が苦手としていた言葉を言ってみて下さい。その時あなたの口はどうなっていますか?きっとどんな言葉を発音しても、そんなにあなたの口の形、動きは大きくは変わっていないはずです。
では次にゆっくりと一句一句それぞれの言葉を極端に違う口の形、動きで発音してみてください。
例えば「かきくけこ」
「か」口を大きく開けて...
「き」口を指で横にひっぱったように平たく...
「く」おちょぼ口のように口をとがらせて...
「け」「き」の口から少し口を広げて...
「こ」「く」の口を更にとがらせて...
鏡の前でそれぞれの口の動きの違いがはっきり分かるようにやってみて下さい。出来るようになったら少しテンポを上げて試してください。
どうですか?
さっきよりきれいに簡単に発音できているはずです。これを全ての言葉で試してみて、その口の動き、形をくせづけて下さい。
実は皆さんが会話をしている時は知らず知らずのうちにとても省エネでで話しています。すなわち口の動きが少ないのです。でも正しく日本語を発音する口の形、動きはこれでは不十分なのです。
正しい日本語を発音するための口の形、動きをつくってあげなければいけません。
英語を話せる人に歌がうまい人が多いのは実は偶然ではありません。英語を話すためには日本語を話す時より多くの口の動きを必要とします。そのため歌を歌うために必要な口の形、動きがある程度できている可能性があるからです。
自分とアナウンサーの違いは?と考えながらテレビのアナウンサーの口を見てみるのも良いかもしれません。
正しい日本語には正しいフォーム
滑舌が良くなるばかりではなく、表情も良くなり印象もアップ、ぜひ取り組んでみてください。