谷桃子バレエ団本公演 TMB Company Creation「ALIVE」
こんにちは、田中です。
気温が下がり始め、過ごしやすくなってきたように思います。
今年は、去年出来なかった“夏らしいこと”ができたので、気持ち晴れやかに秋に進めそうです。せっかく四季のある日本、その季節らしいことをしていきたいです。
さて、先月末にバレエを鑑賞してきました。
観てきたのは、谷桃子バレエ団「ALIVE」。
ALIVEには、(生きて)や(生きている者)という意味があるそうです。
公式テーマは、
谷桃子バレエ団が魅せるさまざまな〝感情〟の交錯。
4人の振付師が描く「今を生きる」とは―。
本公演は4部作に分かれていて、すべて全く違う雰囲気の作品でしたが、
「今を生きる」
それは、どの作品からも感じることができました。
〇Lightwarrior〇
チュチュの裾が切りっぱなしのような形で、丸いチュチュとはまた違うフワフワ感が素敵でした。
一人ひとり違う色のカラフルさと、一斉に揃うコールドバレエ、両方が合わさった時の舞台の一体感に、目が離せませんでした。
〇TWILIGHT FOREST〇
前作と打って変わって、シンプルな衣装。その中でもダンサーの存在感を際立たせる照明と、ダンサーの妖精のような身体が軽さ、まさに森の中で妖精が踊っているような雰囲気でした。
〇Frustration〇
“フラストレーション”これまでの活動制限によるフラストレーション。
屈強な男たち5人が魅せるダイナミックな踊りで、そんなフラストレーションも爆発させてくれたように感じます。
〇オセロー〇
シェイクスピア作品をバレエで表現した、「オセロー」の世界。
一言も言葉を発さないバレエなのに、オセローとデズデモーナの最期に心が痛くなりました。
バレエは言葉がない分、身体と表情ですべてを表現してくれます。
それをどれだけ汲み取れるか、観客側も同じ熱をもって舞台を見つめている、そんな側面もあるバレエは、他にはない面白さだと思います。
鑑賞後、帰り際には【 一輪のバラ 】を配ってくださいました。
劇場を出た後も、家についてからも、余韻に浸らせてくれる美しい作品でした。
最後に、
鑑賞前、本公演の公式HPを見ていて、そこ記されたメッセージに心打たれました。
こんな時代だからこそ心の豊かさを持たなければ人は生きていけないことに、改めて気づかされました。
生きていくことに決して〝不要〟ではない文化芸術。
だからこそ私たちは次のステップとして「生きていくことの意味、愛、喜び、悲しみ、つらさ、怒り、信頼、勇気…」
そういった想いを、4人の振付家がそれぞれの作品としてノンバーバルであるバレエで伝えていきます。