【劇場めし 第20回】池袋西口の居酒屋ランチ
「劇場周辺の、おすすめのご飯屋さんをご紹介!」する、このコーナー。今回は池袋駅西口でランチを食べてきました。劇場で言うと、東京芸術劇場から徒歩1分程度の立地。駅近、そして劇近(げきちか)です。ちなみに、池袋界隈の過去記事はこちらから。
池袋西口公園から駅方面に歩いて、横断歩道を渡った向かい側にあります。池袋駅改札から計ると、徒歩3〜5分程度でしょうか。
居酒屋「一心(いっしん)」。海鮮系の老舗居酒屋さんで、魚介類はもちろんのこと、食べ物は何でも美味しいです。夜は居酒屋として、昼はランチが楽しめる定食屋として、芸劇を訪れた際にぜひ思い出して欲しい一店。
お店は地下にあるので、ビル1階付近に「本日の日替りランチ」の看板が出ています。これを見ただけで「決めた!」と思う方も多いのでは。
Aは揚げもの二種。Bは焼き魚。どちらも味噌汁、とろろ、小鉢などが付きます。そして、麦めしは大盛り・おかわり無料。これで税込780円(Bなら760円!)。はい、店に飛び込むのは確定として、この二択は悩ましい。Aはメンチカツとカキフライ。これは間違いないやつ。Bはサンマの開き。これも間違いないやつ。迷う…。いっそのこと明日も来て、AとBどちらも食べようか。いや待て、それなら明日、芸劇でリピート観劇するのはどうだろう…?
迷えるアナタに、ここで追い討ちをかけましょう。一心のランチは「本日の日替りA・B」のみではありません。はいドーン!!
煮込み、フライ、お刺身、丼、等々。各種ランチメニューが揃ってこのコスパ。迷わない方が無理でした。さて、どうしましょう…?
結果から申し上げます。本日のオーダーはこちら!!
日替りランチA、メンチカツとカキフライです。写真の通り、煮物、とろろ、サラダ、味噌汁、そして麦めしのセット。麦めしのおかわりを視野に入れ、このランチ、どこから向き合おう!?
まず煮物から。大根、人参、厚揚げなど。うん、出汁の効いた優しいお味。すかさず麦めしで追いかける。美味い。次はメンチカツ。揚げたて、アツアツ、ジューシー。更に麦めしで追いかける。美味い。そしてカキフライ。揚げたて、ふっくら、サクサク。メンチカツの肉の旨味からカキフライの海の旨味へ。たまらず麦めしで追いかける。美味い。まずい訳がない。嗚呼、美味い。
味噌汁をすすり、サラダに手を伸ばし、これでまだ、とろろは手付かずで残っている。至福。順調に食べすすめ、麦めしおかわりをお願いします。店員さんに「量はどうされます?」と聞かれ、一瞬迷うも「普通盛りで」と即答。この直前まで「少なめで」とか「半分くらい」とか、色々考えていたけれど……、ムリでした、この幸せに抗えなかった。
おかわり麦めしが到着。これを完食したらお腹いっぱいだなぁ…と思いつつ、この選択に1ミリの後悔もありません。いよいよ待望のとろろを投入。麦とろめしの完成です。このままメンチカツ、カキフライとマッチング。あ〜〜、揚げものと麦とろも相性バッチリだ。ふわふわめしとサクサクおかずのコントラスト。旨味とコクの共演。麦とろが身体の中を流れていく……。
一心のランチは小鉢の追加ができるので、更におかずを足して、より豪華な和食ランチを堪能するのもアリ。ちなみに、日替りに納豆と生卵を追加しても合計千円以下というコスパです。ああ、想像しただけで麦めしが進む…。池袋西口の劇近ランチ。和定食好きの方はぜひお試しください。
文:園田喬し(演劇ライター・編集者・『BITE』編集長)
一心(いっしん)
東京都豊島区西池袋1-15-7
ベルビルB1F
ランチ営業 11:30〜14:30(ラストオーダー)
TEL:03-5951-2997