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「早稲田演劇ツアー」に参加してみた。|《学生演劇を追う!》早稲田大学 編

こんにちは! スタッフの望月です。

《学生演劇を追う!》シリーズ、第3弾をお送りいたします。
今回は、第一回でもご紹介した、早稲田大学 編 です。
前回の早稲田大学編はこちら ↓↓

早稲田小劇場どらま館では、4~6月の間、演劇を志す新入生を対象に、様々な新歓企画「どらま館の歓待」を開催しています。

そんな中で、このような「ツアー」を見つけました。
その名も、「早稲田演劇ツアー」!
※現在ツアーは終了しています

〈 早稲田演劇 〉×〈 ツアー 〉という、字面のインパクトがなかなかです。そもそも「ツアー」という言葉自体に、わくわく心がときめきます…!

「早稲田演劇ツアー」とは、どらま館スタッフと日替わりゲストとともに、早稲田大学内の演劇にまつわる場所を見て回るというものです。

演劇ツアーを考案したのが、どらま館スタッフのにいづまさん。

どらま館スタッフ・にいづまさん

にいづまさんはもともと、プレイヤーとして、クラシックバレエをやっていましたが、そこから「舞台制作のスタッフになりたい!やるなら本気で向き合える場所でやりたい!」という思いが強くなり、早稲田の演劇サークル「劇団木霊(こだま)」に入会したのだそうです。

■演劇ツアーを企画した経緯
私は法政大学に通っており、現在4年生です。最初、他大学の演劇サークルを見学するのはとても怖くて…。でも、一歩を踏み出したことで、劇団木霊でとても楽しい3年間を過ごすことが出来たんです。
新しい場所に足を踏み入れるのはとても勇気がいることだということを分かっているからこそ、そのハードルを下げられる、気軽に早稲田演劇について知ることが出来る機会を作りたかったので、このツアーを企画しました。 

インタビューより

明るくて、笑顔がとっても素敵なにいづまさん。
彼女の1年生の時の経験から生み出されたこの企画、話しを聞けば聞くほど気になる…!

ということで今回は、、、

ユニコスタッフ 望月・臼田が、
「早稲田演劇ツアー」に参加してみた。


なんと、学生でもない望月が、もうひとりのユニコスタッフ・臼田と一緒に、早稲田演劇ツアーに参加させて頂きました!
ありがたい…。ありがとうござました…!!

このツアーは、既に終了していますが、行けなかった方々にもこのツアーの熱量や充実感を味わっていただきたいと思い、記事にしました。是非ご覧ください!


早稲田演劇ツアーに、潜入!

参加者が大隈重信像の前に集まり、まずは自己紹介。
今回の参加者は大学1~2年生が合計4名、所属する学部も、商学部、工学部、文学部と様々でした。
ゲストのコウシロウオヤマさんは「劇団森(しん)」に所属する学生さんです。
案内人のにいづまさんに続いて、いざ出発!

ドキドキワクワクです。


① 演劇博物館

まずはじめに訪れたのは「早稲田大学演劇博物館」

静かに佇むレトロ風の建物。左右対称なのが印象的。

イギリスの劇場を模して造られた建物で、建築界隈でも有名な場所。学外から写真を撮りにくる人も多いそうです。
(コロナ前は、この建物を使ってシェイクスピア劇を上演していたとか…!すてき…!)
「展示室では昔のポスターや映像も観られる。授業の合間にふらっとよれるのが推しポイント!」とにいづまさん。
他大の人でも予約なしで入場可能だそうです。


② 村上春樹ライブラリー

演劇博物館の向かいには、昨年オープンした「村上春樹ライブラリー」があります。

早稲田大学出身の作家・村上春樹さんの作品や関連書など、約3000冊の蔵書があります。
おしゃれなカフェも併設されていて、テラスで会話をする学生さんで賑わっていました。

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大隈講堂の裏へと続く道を進んでいくと、いろいろな劇団の公演を宣伝する「立て看板」が見えてきました。

早稲田大学の名物「立て看板」。(左)
ここを進んでいくとアトリエがあります。(右)

大隈講堂の搬入口にもなっているこの場所には、早稲田演劇研究会・舞台美術研究会・劇団木霊のアトリエが集結しています。


③ 舞台美術研究会アトリエ

舞台美術研究会は、早稲田大学唯一の舞台裏方専門のサークルです。
毎年行われる舞台美術ワークショップはとても人気で、すぐ予約がうまるんですよ」とにいづまさん。

ところどころにペンキの跡が。(左)
アトリエの様子。昔は部室棟として使われていたそう。(右)

倉庫風の広々としたアトリエには、至るところにペンキや木材がたくさん置いてあります。ここでは基本的に、様々な公演の舞台美術を作成しているそうです。早稲田演劇だけでなく、外部からオファーも来るそう!
舞台美術の他に、照明も行っており、近くにある倉庫には、たくさんの照明機材が置かれていました。


④ 大隈講堂裏劇研アトリエ

舞台美術研究会アトリエのすぐ隣にあるのが、「演劇研究会アトリエ」です。
奥の方には資材置き場あり、舞台に使う道具がたくさん置かれています。
アトリエ内はこんな感じです。

資材置き場には大道具が見えます。(左)
照明を点けるた様子。(右)

早稲田の中でも圧倒的に客席が多い劇研アトリエ。コロナ前は90人くらい入ることが出来たほどだそう!広さ・高さがあるアトリエだからこその魅力です。
照明を点けるとぱあっと舞台の隅々までが照らされ、一番後の客席からでも、舞台上の役者さんの顔が見やすい構造になっています。
劇研ならではの本格的な舞台装置、とても感動しました…!


⑤ 劇団木霊アトリエ

そしてもうひとつ、「劇団木霊アトリエ」
奥に新人訓練を行う時に使う新人小屋、スタンバイやメイクを行う楽屋があり、その隣に舞台があります。楽屋のドアには歴代の舞台チラシがびっしり貼られていて、劇団の歴史を感じました。(劇団木霊はチラシデザインにとてもこだわっていて、どれも素敵なものばかりでした…!)

劇団木霊のアトリエの様子。(左)
舞台の様子。(右)

天井は低めですが、奥行きのある舞台になっています。その奥行きを活かした舞台表現が出来る点がこのアトリエの魅力です。
アトリエで稽古してここで本番をむかえられるのが、アトリエを持っている劇団の強み!」とにいづまさん。大学の授業の合間に、舞台の練習をできるのがいいですね…!


⑥ 早稲田小劇場どらま館

お次は「早稲田大学小劇場どらま館」。

2016年に新しく立て直したそうで、外観はシックでとってもおしゃれ!
モニターがついた楽屋があったり、劇場内3階には音響・照明はもちろん、映像の操作スペースもあったりと、様々な種類の舞台を作る環境が完璧に揃った小劇場

舞台上に大きなスクリーンが!(左)
2階から舞台を見下ろせます。(右)

演劇サークルや個人でも使うことができ、キャンパス敷地外のため有料公演を実施できるのが魅力だそうです。
また、舞台のかたちも変えることが可能!
舞台をフルフラットにもできるそうで、この日は映画サークル上演会のため、舞台中央に大きなスクリーンが設置されていました!


⑦ 学生会館
@B202・B203、劇団森の部室

最後に訪れたのは「学生会館」
地下を入れて全部で11フロアあるこの場所には、生徒が使える会議室や練習室、そして様々なサークル・部活が使用する部室がたくさんあります。
中に入ると、楽器の音や学生の声が溢れて活気がある…!

地下2階へおりてまず目に入ったのが、舞台美術研究会の作業場。学生会館でも大道具作成の作業をされていて、壁にはスプレーやペンキの跡がたくさんありました!

舞台美術の材料がたくさん!

そして次に、同じフロアにある公演施設の演劇公演練習室B202、B203へ。練習室前では、小屋入り前の演劇サークルの学生さんたちが小道具の準備をしているところと遭遇しました。
この日は、中に入って見学することが出来ませんでしたが、場内は自由度の高いフラットなスペースで、学生会館を活動場所にしているサークルの多くがここで舞台を上演しています。毎日多くの人が行き交う学生会館での舞台上演は、学生さんが演劇と出会うきっかけになりそう…!
演劇を身近に感じられる場所があるのは、演劇に携わるひとりとしてとても嬉しく思いました。

演劇公演練習室 B202 (左) と B203 (右)。
こちらは小屋入り前の様子。

「見せる予定なかったけど、特別に…。」
と、コウシロウオヤマさんが劇団森の部室を見せてくれました。
入ってみると、漫画、ギター、ゲーム機などなど、色んなものが置いてあって、まるで秘密基地!
「公演の小道具とか大道具も置いてあるんです。」とコウシロウオヤマさん。よく見ると過去公演で使ったハリセンや着ぐるみなど、たくさんの小物がたくさんあります。
そして、壁には過去公演のフライヤーがたくさん貼られています。
「チラシのテイストが全然違うんですが、劇団森は公演主宰者によって舞台の特色が変わってくるのが特徴です。やりたい人がやりたい演劇をするというスタンスなんです。」
サークルによって全然違う特色になる早稲田演劇。更に深く知っていきたいと感じました!


⑧最後「演劇の魅力」

ツアーもいよいよ最後。
にいづまさんとコウシロウオヤマさんが、早稲田演劇の魅力についてお話してくださいました。


【コウシロウオヤマさん】
「僕自身、演劇を始めたのは大学に入ってからです。
脚本では平面だけど、それが立体的になっていくのが演劇の面白いところだと思います。公演をすることで繋がる人もたくさんいて、人が人を呼ぶところが素敵だと思います。」


【にいづまさん】
「人と繋がれるのが演劇の魅力だと思います。
サークルを跨いだ関係も築くことが出来て、今まで出会ったことのない人と関われて楽しいです。きついと思うこともあるけど、それ以上の楽しさがあるので、是非、早稲田の演劇サークルに入ってほしいです!!」

ツアーを案内してくださった
にいづまさん(右)と、コウシロウオヤマさん(左)


おふたりとも、「人との繋がりが魅力」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。舞台芸術によって人が集い、新たな出会いや発見が生まれるということが、演劇の楽しいところで、色んな人に体感してほしいところだなと、わたし自身とても共感しました…!
歴史ある早稲田大学演劇だからこそ、特色のあるサークルが数多くあり、新入生にとっては、自分に合った雰囲気の劇団が、必ず見つかる、というところが、とても素敵な環境だと思いました。いつか、今回とりあげられなかったサークルも、ひとつひとつ紹介したいな…。


演劇ツアーのレポート、いかがでしたか。
少しでも、早稲田演劇に興味を持っていただくきっかけになりましたら、とても嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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