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共感を生むコンテンツ作りとは

スタートアップのIT会社で自社サイトにストーリ性のあるコンテンツを作るために、初の取材に行ってきたので、ここに記録したいと思います。

取材先は普段から会社でお付き合いのある加盟会社。自社サイトのエンドユーザーにその会社のことを知ってもらうためにこの企画が立ち上がった。

私はインハウスデザイナーとして10年以上の経験があるけど、今の会社に来てまだ半年くらい。こういう取材ベースのコンテンツを作るのははじめて。SEOやアクセス解析や見出しの文言とか、ちょっとしたライティングくらいならできるけど、ユーザーの共感を生むコンテンツを作るにはどうすればいいのか、取材で準備したことと当日についてお話したいと思います。

SEOは意識しなくていいと言われ…

普通ならWEBに掲載するコンテンツは、SEOを意識して、かつ会社のコンバージョンにもつながるようにしないとダメですが、今回のは、そういうのは意識しなくていいから、と言われました。

うーん、逆に難しい。私が面白いと思えるコンテンツをプロデュースしていいと言われても、たいして経験もないのに、ほんと、私でいいの?多分失敗するけど…と思った。でも、うちの会社にはそれができる人材がいない。まあ、せっかくだから経験のためにやってみることに。

幸い、ライティングが得意な子が1人いる。趣味で小説も書いているし、仕事でもSEOを考えたオウンドメディアの記事をライティングしている優秀な人材。残念ながら、今月で退職予定だけど、その子に協力してもらってノウハウを学んで残り少ない彼女のスキルを最大限に発揮してもらうことに。

やりたいことは何?

共感を生むコンテンツって何だろう。やりたいことは、うちの会社の優良加盟店の良さを引き出して、エンドユーザーに紹介すること。でもただ質問に答えるコンテンツにするのはなんか独自性に欠けるので、インタビューをして、その会社の本質を理解して、良さを引き出し、ストーリーを組み立てて伝える必要がある。

誰とインタビューするか

まず一番はじめにやったことは、どこの会社に取材をするかというところ。うちの会社と友好な関係を持っていて、かつ売上なども伸ばしていて、エンドユーザーにおすすめできそうな、将来有望な会社のリストをプロダクト管理者や営業スタッフにヒアリングしてリストアップした。数えてみたら、たったの9社。でもその9社がうちの会社を支えているようなものなので、日頃の感謝の気持ちをお返しするためにも、しっかり魅力を引き出していきたい。

アポ取り

インタビューする会社が決まったら、次にやるのはアポ取り。事前にメールで各社に取材の協力をお願いしておいて、普段からやりとりしている営業スタッフに電話でアポ取りをしてもらった。おかげで、2日で2社のアポ取りに成功

何を質問して何を聞き出したいか

何を聞きたいか、インタビューで質問することと、質問から引き出したい内容について考えるために必要なこと、それはリサーチ。取材先の会社について検索して、公式サイトをくまなく読みあさり、事実をメモして、エクセルで表にして分類していく。会社設立はいつか、従業員は何人か、どういう事業をしていて、どんな思いで、どこに強みがあるのか。いろいろ調べると少しその会社のことが理解できてくる。

聞きたいのは、すでにWEBに公開されている以上のこと。どういう質問をしたらいいんだろう。お付き合いのある会社とはいえ、初対面の相手にいきなり本音トークはしないだろうから、はじめに自己紹介からはじめてもらって、アイスブレイクなども交えつつ、緊張が解けてきたくらいから、本当に聞きたいことを聞いていくのが自然な流れかもしれない。

それと同時に、エンドユーザーになり切ってみた。エンドユーザーとして何が知りたいんだろう。こういう時はマネから入る。例えば、カンブリア宮殿。あの番組を見ると、何故だかその会社のことが好きになって、商品が買いたくなる。そういうイメージ。あくまでも参考まで。

会社の中の人が、どういう思いで経営をしていて、どんな願いを叶えようとして社会に貢献しようとしているんだろう。そう思ったきっかけは?努力してることや苦労していることは?会社の強みやこだわりは何?その会社に共感して仕事をお願いしたくなるポイントは何?というようなことを何時間も考えてみた。

そして、そこから質問内容を考えてみて、それぞれの質問をグルーピングして、外部コンサルのマーケティング担当者にアドバイスしてもらったり、インタビュー慣れしている広報の子に質問の流れをレビューしてもらったり、その会社のことをよく知る営業の子にいろいろ聞いてみたりと。

どんなページにしたいかまで考えようかと思ったけど、ここまで決めてしまうと自由な発想ができなくなるため、まずはインタビューをやってから考えることにした。

インタビュー当日

ボイスレコーダーと自前のカメラを手に、インタビューするスタッフとライティング担当のスタッフと3人で取材先に向かった。質問をするのは広報担当で、これまでに40回以上はインタビュー経験があるため、臨機応変に会話の流れで質問をすることができる。もうひとりは、普段からSEOメインで記事を書くライターさん。はじめての取材なので、一緒に行って、取材先の雰囲気とか相手の表情を見て感じた方が、ライティングする時に表現の幅が広がるはずだから、ついてきてもらった。私の役割はカメラで撮影すること。この日のために、普段あまり有効活用してない高性能カメラの使い方を学ぶレッスンを受けてきた。

取材先に予定より5分早く着いてしまったが、会社の方々があたたかく迎えてくれた。

すぐに事務所に案内され、ノートPCを広げて早速インタビューへ。私はカメラ撮影担当だったけど、座る位置を間違えてしまった。もう少し出口に近い場所に座っていれば、話の最中にいろんな角度から撮影できたのに!あと、ネット環境がなくてライターさんが必要なファイルを開けないようだった。これも事前にポケットwifiについて話すべきだった。

社長と会長にインタビューすること約1時間半、創業のきっかけから今の会社の経営や業務内容、失敗談や苦労している部分や、どんな思いで仕事をしているのかこだわりなどを聞き出すことができた。会長はよく話すけど、社長が寡黙な人なので、聞きたいことを聞き出すのにインタビュアーが質問内容を変えたりして工夫したらすこーし聞き出すことはできた。これは、インタビュー慣れしてないとできない即興技かも。

無事にインタビューを終えて、写真も撮影して、ボイスレコーダーを持ち帰り、材料はすべて揃った…のように思えた、その時は。

つづく


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