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中学の頃、代行サービスをしていた

代行というと、家事代行・運転代行・退職代行などいろいろあるが、
私は中学の頃、2種類の仕事を代行して小遣い稼ぎをしていた。

 1つは、同級生のテスト課題代行である。 顧客は部活仲間で、テスト期間になるとテスト課題の代行で小遣い稼ぎをした。

私は自宅ではほとんど勉強せず、ほぼ塾にて勉強していた(といって週に数回行くだけだが)。自分の分のテスト課題が終わると仕事のはじまりである。

この仕事を請け負うときには、

①私の字が恐ろしく汚いこと
②教師にバレても文句は言わないこと

めりこま代行サービス利用規約

などの条件に了承してもらった上で、教科・ページ数・期限などを相談して進めた。

大体1件(1教科)で300円~500円程度だったが、私がやりたくないものはやらなかった。
やや不良グループに属しつつも私と仲のいい健也君は羽振りが良く、「社会のワークは答え丸写しでも良いから500円出すわ」と好条件であった。やったほうがいいけど面倒でやらない課題の二週目を、金銭という報酬が発生することによって取り組める。友人たちは満足する。完璧だと思った。

私は自身や友人の課題を終えると、テスト前でもネットゲームに励んだ。学校や塾からの帰宅後、大体疲れて寝てしまう。23~24時ごろ、ちょうど家族が寝静まったころに起きてパソコンを起動し、当時ハマっていた尾崎豊を聴きながらネットゲームをする。3時頃にまた眠り、朝起きて登校する。そんな怠惰で優雅な忙しない日々を思い出す。


2つ目の仕事は、ネットゲームの課金代行であった。
ネットゲームが流行っていたそのころは、クラスが一緒になったことが無くてもネットゲームを通じて他のクラスの者と知り合い、仲良くなることもあった。

クレジットカードが使えない当時の我々が自分で課金するためには、自分の小遣いでWEBマネーを買い、ネットで手続きをするしかなかった。しかし、ネットでの手続きや流れなどに疎くよくわからないという友人たちが多く、故に需要が高まっていたのが、この課金代行サービスであった。

わたしの課金代行サービスは、中野君が私に1件1000円で依頼したことから始まった。彼は金持ちだが課金の仕方がわからなかった。多分、私は最初「そんなに要らないよ」と伝えたと思うが、中野君は育ちが良い人特有の余裕を持った笑顔で、変わらず1000円で私に依頼した。

付言するならば、彼は金持ちの中でも、その金持ちらしい振る舞いにアイデンティティを感じるタイプに思えた。ならばサービスを提供する側である私が無理に値下げをする必要はなかろう。中野君からは定期的にこの業務を依頼されることになる。

中野君の口コミで何件か他の友人からもこの業務依頼があった。価格交渉の末、最終的に1件500円程度になったと思う。


以上が私が行っていた2種類の代行サービスである。無職196日目を迎えた今、わたしになにか開業できるサービスは無いものか、日々模索中である。

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めり込まざる者
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