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予測モデルの設計は、行動から逆算して決定しよう

あるお客様より、以下のようなご質問をお受けしました。

需要に季節性のある大口顧客の販売データを分析し、確かに季節性があるということがわかりました。ただ、複数ある顧客の全てが季節性を持っているわけではなく、また販売品目も数千件を超える中で、需要動向についてどのような分析をかけるのが適切なのでしょうか?

読者の皆様であれば、どのような回答が考えられますか?

手持ちのデータを使って予測モデルを作ったのだけれど、実際問題としてその後どうしたらよいかと悩み、データ分析がストップしてしまった経験をお持ちの方は、多いのではないでしょうか?

そこでは視点を変えて、本来の目的である、問題の解消と解くべき課題は何か、それに対してどのような行動を取ろうとしているかをまず先に考えてみてください。

例えば、
需要動向に基づく
      ・適性在庫の管理
   ⇒ 販売機会損失あるいは不良在庫リスクの回避
      ・資材の管理
   ⇒ 仕入原価コストの削減
      ・設備投資や労働力確保の判断
   ⇒ 生産供給負荷に耐えうる設備補強や労働者の積極採用
      ・新商品開発
   ⇒ 今後需要が期待できる商品の企画

それぞれの目的に応じて、需要予測に求められる情報や精度、時間のスケール(短期~中・長期)は、質的に大きく異なることが想像できますし、進めるべき分析の方向性も明確になることでしょう。

例えば、需要予測に基づく生産計画であれば、需要に見合う供給量予測モデル( 製造拠点、資材、労働力(工程・人数・スキル・労働時間)、設備(工程・稼働時間)の作成から、条件最適化の問題に移ることが、次のステップになるでしょうか。

データ分析の方向性が見えなくなっている場合には、改めて何が問題で、どのような行動に分析結果を活用したいのかを、その分析結果あるいはモデルの利用側の視点で考えてみてください。

[1] Note:分析モデルの設計から課題解決へのプロセス

※弊社では、データ分析プロジェクトにまつわる様々なご相談に、過去20年 
 以上に渡るプロジェクト経験に基づき、ご支援しています。
 社内セミナーの企画等、お気軽にご相談いただければ幸いです。

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