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せたがや子どもFun!Fan!ファンディング公開審査会

 令和6年7月28日(日)にねつせた!のメンバーで、世田谷区立保健医療福祉総合プラザ「うめとぴあ」で行われた、「せたがや子どもFun!Fan!ファンディング」の公開審査会を取材してきました。

今回は公開審査会当日の様子についてご紹介します。


1.せたがや子どもFun!Fan!ファンディングについて


▶ 「せたがや子どもFun!Fan!ファンディング」ってなに?
 世田谷区子ども基金を活用して、子どもたちの「こんなことをしたい、やってみたい!」という企画を応援するための世田谷区の制度で、今年度からスタートしました。
 子どもが中心となった団体の企画を子ども審査員が中心になって審査し、決定した団体の活動費や活動のサポートして応援するものです。


▶ 補助金はいくら?
1つの活動に対して、上限額20万円まで補助金がでます。
 
▶ 募集期間は?
以下の日程で募集期間が設けられました。
 
 ・子ども団体の募集
 令和6年6月14日(金)~7月12日(金)
 
 ・子ども審査員の募集
 令和6年6月14日(金)~6月28日(金)

2.子ども審査員について

▶ 子ども審査員ってなに?
 子ども審査員とは、「せたがや子どもFun!Fan!ファンディング」に応募した子どもたちの活動を審査する役割を担う子どものことです。子ども団体の活動を同世代である子どもたちの目線で審査します。

▶ 応募条件
世田谷区に在住・在学・在勤の小学5年生から18歳以下の方

3.子ども団体について

▶ 子ども団体の応募の条件は?
 子どものアイデアから生まれ、子どもが主体となって、「したい、やってみたい」活動で、仲間たちや地域の人たちと一緒になって取り組み、かつ地域の中で実施する活動であるという条件があります。

▶ 活動期間は?
令和6年8月中旬以降~令和7年1月31日
 
▶ 子ども団体の条件は?
①  世田谷区に在住または在学している小学1年生以上18歳以下の子どもが5人以上いること
②  メンバーが1つの家族だけではない、複数世帯で構成されていること
③  子どもをサポートする18歳以上の大人が2名参加していること

4.公開審査会当日の様子

【概要】子どもたちが企画について3分以内でプレゼンテーションを行い、審査に通ればお金の補助が決定します。
 
▶ 審査基準
①子どもたちが主体的に活動する団体か
②地域とのつながりがあるか
③楽しくワクワクする活動か
④安心・安全に取り組め、実現可能性があるか
 
▶ 公開審査会開始前後の雰囲気
 公開審査会開始前は、「自分たちの企画を、ついに発表できるぞ!」というワクワク感から、会場にはとても活気がありました。
 いざ、公開審査会が始まると発表団体の皆さんの表情やその場の空気から緊張感が伝わりました。真剣に審査をする審査員と、一生懸命自分たちの企画内容を発表する子ども団体の皆さんの姿がとてもかっこよかったです。

5.発表団体について

 9団体がワクワクするような企画を発表していました。どの団体も、子どもならではの個性を活かしてプレゼンが行われました。

①「コナンで解決!?」
 この団体は、町に落ちているゴミの多さに問題を感じ、謎解きをしながらゴミ拾いをする活動を企画していました。楽しみながらゴミ拾いできるのは良いと感じました。発表する際には、実際に名探偵コナンに扮し、ビデオも活用しながら劇で説明していました。とても斬新で子どもらしく、おもしろかったです。


②「商店街をもっと楽しく!」
 この団体は、松陰神社商店街で宝探しをしながらなぞなぞに答える探検ゲームを企画していました。実際に商店街での地域の人と交流した経験を踏まえて、同じ小学校の子たちに商店街の魅力を広めたい、商店街でお友達を作ってほしいという熱い想いが印象的でした。スケッチブックでの発表もかわいかったです。


③「思いを船に乗せて」
 中高生が中心だったこの団体は、灯篭を作って大きな船にのせ、多摩川で流すというイベントを企画していました。具体的なワークショップの日程や、写真も共に説明していてイメージしやすかったです。価値観の違いをみんなで認め合いたいという想いも素敵だと感じました。


④「みんなに笑顔になってほしい!」
 この団体は、”今頑張っている人”にエールを送りたいという想いのもと、商店街でのクリーン作戦や、各店舗の缶バッチが引けるガチャガチャなど複数の楽しそうな活動を企画していました。プレゼンテーションには動画も使われ、子どもたちのかわいい笑顔が輝いていて、より熱意が伝わってきました。


⑤「自分も町の人もみんなが楽しく!」
 大きな幕をもって発表し、インパクトが大きかったこの団体は、世田谷八幡宮の土俵で流しそうめんや、世田谷線を貸切って電車内で遊ぶなどといった、子どもならではのユニークなアイデアを企画していました。普段なかなかできないことをイベントとして開催し、子どもたちのワクワク感を生み出せる楽しそうな企画だと感じました。


⑥「世田谷でミュージックビデオを撮って音楽活動をしたい!
 この団体はオリジナルソングを作成し、世田谷線を貸し切ってミュージックビデオを撮影し、それを演奏会で発表するという企画をしていました。音楽を通じて世田谷区の魅力を発信するという発想はとても新鮮で面白いなと思いました。世田谷線を舞台としたミュージックビデオはきっと魅力的なものになるのではないかと感じました。

 

⑦「下北沢のゴミ拾い清掃で街をきれいに!」
 この団体は下北沢のゴミ拾い活動の企画をしていました。ポスターを作成することや、動画やコマ撮りアニメを作成して下北沢で上映を行うという企画を考えていました。せたPayに加盟している店舗に協力してもらうという着眼点も面白いと感じました。環境問題やSDGsに本気で取り組む姿勢が素晴らしいと思い、その本気度が伝わった発表でした。


⑧「子どもからお年寄りまで笑顔あふれる街を!」
 この団体は子どもたちによるワークショップや防災ゲーム、また、公衆電話の使い方を学べるパンフレットの配布を企画していました。公衆電話の使い方がわからない子どもたちが増えていることに着目して、緊急時等に役立つ公衆電話の使い方が学べるというのはとても良いなと感じました。子どもたちだけでなく老若男女問わず地域の皆を笑顔にしたいという素敵な想いが伝わりました。


⑨「犬と人が共生できる街を目指して!」
 この団体は保護犬を助けたいという想いから、世田谷区でイベントや講座を開き、多くの人に犬に関する正しい知識を身につけてもらいたいと考えていました。まずは現状を「知る」ということが大切であり、世田谷区が人々も動物もより幸せに生きられる街になっていくと良いなと感じました。


6.審査員へのインタビュー

 せたがや子どもFun!Fan!ファンディングの審査には、公募で集まった4名の「子ども審査員」と2名の「若者審査員」と3名の「大人審査員」で構成されていました。
 今回、ねつせた!では審査終わりに「子ども審査員」「若者審査員」の方々にインタビューをさせていただきました。


▶ せたがや子どもFun!Fan!ファンディングの審査員に応募した経緯
 学校で配られたプリントや親御さんからの勧め、子どもの権利に興味があるなど審査員への応募のきっかけは様々でした。高校三年生の篠川さんからは、「高校3年生で子どもから大人に変わる時期になり、これからは子どもの意見表明をサポートする立場に立つという自覚が芽生えて子どものサポート経験を得たいと思い参加しました。」といったきっかけをお聞きできました。


▶ 今回審査側を経験した中での気づき
 審査側ならではの楽しさや大変さをお聞きしました。子どもならではの新鮮でユニークなアイデアや「何がやりたいか」という熱意を伝えるプレゼンを受け、自分の信念を見失わずに行動するという心意気を学んだといった意見がありました。一方で、大学一年生の青木さんからは、「すべての団体が素晴らしい発表をしていた中で、惜しくも採択されなかった団体に対して、地域のために何かを考えていること自体が素晴らしい、という気持ちをしっかりと伝えることが難しかった」といったお話もありました。




▶  次回開催時にはどのような団体に参加してほしいか
 地域のことが好きでもっと盛り上げたいと思っている人、やりたいことの規模が大きく胸の内に秘めている人など熱い思いを持っている方々に参加していただきたいといった思いをお聞きしました。中学2年生の奥崎さんからは、「実現可能性があり何よりも子ども自身が主体となって楽しんでいるような企画を持った団体にぜひ参加してほしい」という思いを伺うことができました。
 
 
 今回、インタビューを受けていただいた子ども審査員の皆さん、ありがとうございました。

7.感想

 今回せたがや子どもFun!Fan!ファンディングを取材させていただき、各団体ごとの熱意溢れるプレゼンに圧倒されました。参加者の方々は今回のプレゼンに向けて企画を練るために自分たちの住む地域について調査を進めたり、ニーズを分析したりなど様々な経験を得ることができたと思います。採択の結果に関わらずこれらの準備段階で身につけた多様なスキルは参加者の将来において大きな財産になると感じました。

- せたがや子どもFun!Fan!ファンディング ポータルサイト (setagayafff.com)



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