再生紙とは?メリット・デメリットから見えてくる「FSC認証紙」との共存
SDGsに取り組む企業や団体の多くが、古紙100%の再生紙を使用しています。
再生紙とは古紙回収した古紙を再び紙として再利用した紙のことで、日本の古紙回収率は2021年時点で81.1%と非常に高く、多くの企業や団体などで再生紙が選ばれています。
【参照】公益社団法人古紙再生促進センター http://www.prpc.or.jp/recycle/number/
このことから「再生紙は地球にやさしい」というイメージがありますが、再生紙にはメリットのほかにデメリットもあるのをご存じでしょうか?
今回は再生紙のメリット・デメリットと、FSC認証紙との共存について解説していきます。
再生紙を使うことのメリット・デメリット
多くの企業や団体などが、「再利用はエコ」というイメージから再生紙を使用していますが、再生紙にはそもそもどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
再生紙のメリット
紙ごみを再利用することができる
バージンパルプを減らせるので、森林資源を守ることができる
再生紙の大きなメリットは、すでに社会に出回っている古紙を再利用して、再び新たな紙として使うことができることです。
紙は木から作られているので、バージンパルプと呼ばれる木材を材料に繊維を作り出して紙にする必要がないことから、森林資源を守ることができます。
再生紙のデメリット
コストがかかる
古紙を使用しない場合と比べて2倍以上の二酸化炭素が発生する
再利用を繰り返せば紙の質が落ちる
再生紙のデメリットは、上記の通り3つあります。
再生紙は古紙のインクを落とす薬品と、白い紙にする薬品を用いて作られます。
新しく白い紙を作るのに多くの工程と薬品を使用するため、古紙を使用しない紙と比べて再生紙のほうが割高になりやすく、再利用を繰り返したことで紙の質も落ちます。
また、古紙100%の再生紙を製造する際には、石油や石炭などの化石燃料の使用量が増えるので、古紙を使用せずに紙を作る場合と比べて2倍以上の二酸化炭素が排出されることがわかっています。
2007年4月に製紙業界2位の日本製紙が古紙100%の再生紙を廃止し、現在環境省も「関係団体と協議する」として、このまま古紙100%の再生紙を使用するか協議中です。
このような背景を考えると、必ずしも再生利用することが地球にやさしいとは言い切れません。
【参照】J CASTニュース https://www.j-cast.com/2007/04/28007268.html?p=all
大切なのは再生紙とFSC認証紙を利用するバランス
「再生紙はエコ」というイメージが強かった分、先ほどご紹介した再生紙のメリット・デメリットは衝撃的だった方が多いのではないでしょうか。
SDGsに積極的に取り組む企業が増えているなか、「二酸化炭素が2倍以上排出されるならもう使わない」と感じた担当者の方も多いと思います・
しかし再生紙を一切使用しないというのも、環境のためとは一概に言い切れません。
ここからは再生紙と上手に付き合うための「FSC認証紙」という選択肢について解説していきます。
古紙を使用するのはエコじゃない…だけど資源である
ここまでお話ししてきたとおり、再生紙はすでに社会に出回っている古紙を回収して、再利用することで再び紙として使うことができるというものです。
確かに古紙を再生紙にする際には多くの二酸化炭素を排出しますが、古紙は新たな森林伐採を防ぐための貴重な資源なので、今後も再生して使用する必要があります。
しかし再生紙は紙の質が悪く、コストもかかる。…ではどうすればいいのか?その解決策となるのが、「FSC認証紙」という選択肢です。
FSC認証紙と再生紙のバランスが重要
FSC認証紙とは、国際的な団体FSC(Forest Stewardship Council|森林管理協議会)に認証された紙のことで、認証を受けるためには森林から加工・流通過程においてすべて認証
を受ける必要があります。
管理された森林の木を適切に伐採し、違法に伐採された木が混じらないように管理された工程で加工・製造された紙がFSC認証紙です。
FSC認証紙は古紙を一切使用せず、バージンパルプのみを使用した紙で、非常に質がよく再生紙と変わらないコストで選ぶことができます。
しかし管理された土地で適切とは言え、木を伐採して紙を作っていることには変わりなく、紙を製造する過程で少なからず二酸化炭素が排出されるので、上手にFSC認証紙と再生紙を使い分ける必要があります。
「FSC認証紙」のオリジナル紙袋・宅配袋を承っております
FSC認証紙はバージンパルプのみを使用しているので、紙の質が良いことから、顧客に商品を届ける際の紙袋や宅配袋、名刺、社外向けの書類に使用する紙に最適です。
NETPACKでは、FSC認証紙の紙袋・宅配袋を取り扱っております。
500〜1,000枚の小ロットで、社名やロゴを印刷したオリジナル紙袋・宅配袋を作ることができるので、御社のSDGsの取り組みにぜひお役立てください。