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セージの耳打ち#156 アニメは「ちゃんとしてない」くらいが丁度いい

昨今はアニメのクオリティが全般的に向上している。
それは私も認めます。
昭和のアニメ業界って圧倒的な人手不足で、それが「ミス」という形で作品に反映されてた。
チェックもちゃんとできなかったのか、色指定ミスくらいはそんなに珍しくありませんでした。

「ミスしてはいないけど、作画がひどい」というのはもう当たり前な感じ。
「俺が富豪だったら私費を投じて、声と演出以外の全てを作り直すのになぁ・・・」と悔しく思う昭和の名作も多々あります。

でも、そういうのも含めて「昭和アニメの味」だという気もするんです。
逆に今のアニメは「ソツがなさすぎてちょっと・・・」なんて思ってしまったりして。

アニメを「歌舞伎」に例えると、昭和のものは「体制にいつ摘発されるか分からない状態で演ってる大衆芸能」、かたや今のは「体制に手厚く保護されてる伝統芸術」という感じ。
これは「どっちが良いか」ではなく「どっちが好きか」の問題なんで、どちらかに軍配が上がるか、という話ではありません。

ただ、私は野卑さが好きなんで、前者のほうに惹かれますけどねやっぱ。

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