東京SMクラブ
路地裏。側溝。細い路地。市街地。ドブ。ドブ川。舗装路。道路。道。小道。街路。街区。住宅街。郊外。近郊。市街。街。町。オフィス街。センター街。ビル群。高層ビル群。超高層ビル群。ビル。高層ビル。超高層ビル。新宿歌舞伎町一番街。新宿センタービル。銀座の飲み屋街。六本木。赤坂。九段下。信濃町。五反田。原宿。渋谷。池袋。代官山。南青山。吉祥寺。白金台。白金台団地。初台。初台駅。大井町。保土ヶ谷。品川。川崎。東京SMクラブ。
筆者の記憶では1991年~1993年の頃のことである。その存在を知ったのは、TVにおいてであった。東京SMクラブ。それがその存在の名前であった。この、〈東京SMクラブ〉という名称だが、実際には単に〈SMクラブ〉だったかもしれず、もしかりに〈東京SMクラブ〉という名称であったとしても、〈東京SMクラブ〉なのか、それとも〈東京SM俱楽部〉なのかの正確な記憶はない。なので、本稿では、「東京SMクラブ」に表記を統一して筆をすすめることにする。
「東京SMクラブ」という店舗は実は実在しないようである。筆者は何十年もの間、この名前の店舗(東京SMクラブ)が存在すると思っていたが、最近、ネットで調べてみたところ、「東京SMクラブ」という名前の店舗は実際に存在しないようである。インターネットで検索してみたところそれらしい店舗(リアル店舗)は存在しないようだった。「東京SMクラブ」という名称のWEBサイトなら存在したが。このサイト(「東京SMクラブ」という名前のサイト)は、東京都内にあるSM専門の風俗店を紹介するサイトである。
筆者がかつて(TVで)見た、〈東京SMクラブ〉のイメージ。しかしながら、実際に「東京SMクラブ」に関して筆者の記憶にとどまっているのは、わずか10秒程度の記憶でしかない(東京SMクラブに関する映像が流れたのは、わずか10秒程度だった)。それだけにたいした記憶情報というものが残っているわけではない。以下、東京SMクラブに関する映像情報(イメージ)。
黒いレザーの手袋を嵌めた手のアップ。手には、鞭が握られている。背景は、青と紫とすみれ色が混濁したようなイメージ。
以上が、東京SMクラブに関する映像情報(筆者のイメージ)である。たったこれだけである。たったこれだけの映像情報が、わずか10秒(あるいはもっと少なかったかもしれない。)の間にON AREされたということである。しかしながら、この〈映像情報〉自体、あまり正確な記憶によって裏打ちされているわけではない。そういうイメージが筆者の脳裏におぼろげにある、というだけのものである。ゆえに、そうした映像情報が実際に存在したかどうかは、実は筆者にはわからない(ほかの誰にもわからないだろう、たぶん)。しかし、かつて、そうした情報が、TV MEDIA上で流されたことは確実である。つまり、〈東京SMクラブ〉とは、どこにも存在しない、筆者の頭の中だけに存在する〈妄想〉であったのかもしれない。
1991年~1993年。東京都内の某所。少年は駆け出す。伝説の場所、〈東京SMクラブ〉を求めて。
2022年7月1日