ミトコンドリア

ミトコンドリア(単=Mitochondrion複=Mitochondria):人体の細胞内小器官。マトリックス構造を持ち、独自のDNA、RNA、ゲノム情報を有する細胞内器官。人体細胞内に、300個~1000個程度存在するとされる。皮膚細胞、毛細血管などの通常細胞内に300~400個存在する。副腎皮質、大脳皮質、筋肉細胞などの主要細胞内におよそ1000個ほど存在する。ミトコンドリアの主な活動内容は、酸素呼吸、エネルギー生成、エネルギー変換などである。また、Pアシッド形成などにも関与していると考えられている。ミトコンドリアは、もともとウィルスなどと同様の、人体外の外界で生活する独立の微細動物であった。それゆえに独自のDNA、RNA、ゲノム情報を有している。ミトコンドリアが人体に寄生しているうちに細胞内に組み込まれ、いつの間にか人間と同化してしまったのは有名な話である。ミトコンドリアは、人体内で、寄生体→共生体→(細胞内)器官という遷移を行っているのである。もともと人間に対しての寄生生物であったミトコンドリアは、現在では人体内においてなくてはならない(細胞内小)器官となっているのである。もとは寄生体でありながら、いまでは人間にとってなくてはならない存在。これがミトコンドリアの正体である。

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