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あまくてかわいい|読書記録
とんでもなく忘れっぽいので、
読んだ本はアプリで記録をつけることにしています。
今日はその中からひとつ。
『ショートケーキ。』
文春文庫 坂木司 著 9784-16792-272-6
2024年9月発売の短編集です。
ショートケーキは祈りのかたち
白くて甘くてふわふわで
日々の何かを救ってくれる
わたしが読んだのは、待ち合わせをしているときでした。
仕事終わり、恋人がやってくるまでの小一時間、
アイスのロイヤルミルクティーと一緒に、
あまくてかわいいお話がいいなあ、と手に取ったものでした。
言ってしまうと、あまくてかわいい、わけではなかった。
短編集なので、主人公がそれぞれ違う5編なんですが、
わたしがいちばん好きなのは、「ホール」の ゆかちゃん。
とっても優しくて可愛い女の子です。
別々に暮らすお父さんと会うと、必ず食べるショートケーキ。
ショートケーキは好きだけど、自分で選んだのは子供の頃の話で、
いまは他にもおいしいケーキがあることを知ってる。
時が過ぎて、経験を重ねていて、いろいろなことが変わっていて、
いつまでもこのままだと思われたくなくて、ずっとこのままでいたくて。
どうにもならないその姿に、心がぎゅっとなりました。
お友達の こいちゃんとの関係もとっても素敵で、
わたしにとってのそんなお友達は、と思い浮かべたりしました。
いつもありがと~~
他4編も、登場人物がみんなとっても優しくて、
だけど、ただ優しいだけじゃない日々を送っている、
そのリアルさが心地よかったです。
190ページほどでさらっと読み切れる長さなのもおすすめです。
ただ、表紙のかわいいショートケーキを見ていると、
少し甘さがほしいな、と思ってしまう方もいるかもしれません。
ぜひアイスのロイヤルミルクティーとご一緒にどうぞ。
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