【コント台本】大事な話①(無料)
子(部屋に入ってくる)
父「ああ、ツヨシ。来たか」
子「何?急に改まって大事な話って」
父「まあいいから、座りなさい」
子(座る)
父「お前ももう先月20歳になって大人になったわけだから、そろそろきちんと話しておこうと思ってな」
子「…なに?」(不安そう)
父「落ち着いて聞いて欲しいんだが...実はお前は、お父さんとお母さんの...本当の息子なんだ」
子「ん?……ん?」
父「いいか?今まで黙っていたが、お前は、実の息子だ」
子「そのつもりやったよ?」
母「隠すつもりはなかったの、いつ打ち明けるべきか悩んでいる間に20年経ってしまって…」
子「え、どういうことやろ?全然飲み込まれへん」
父「だろうな。無理もない。突然こんなことを言われてビックリしただろう」
子「ビックリもしてるけど、どっちかというと恐怖に近いものがあるよね」
父「だが本当なんだ。しっかり血は繋がっているし、顔はお母さん似だ」
子「うん、疑ってないねんか。何でわざわざ言うん?って話」
母「あなたが子供のころ初めて『ママ』って読んでくれた時も、すんなりと受け入れられた」
子「だろうね。本物なんだもん」
母「なんなら、そこまで喜びも感じなかった」
子「それも何で言うん?」
母「あと、お母さん本当は女の子が欲しかったの」
子「何で言うん!?」
父「・・・私もだ」
子「何で言うん!?」
母(泣きながら)「ゴメンね・・・」→(うつむく)
父(泣いている母親の肩をポンポン)
子「え、うわ、なんか段々吐きそうなってきた」
父「ずっと黙っていて本当にすまない。だが、これだけは信じてくれ。今までお前に注いできた愛情に偽りはない」
子「人生で初めて親を遠くに感じてるよ今」
母「ごめんね。お母さんが泣いたらダメだよね。泣きたいのはツヨシなのに」
子「言わんかったら泣かんで済んだで?」
父「・・・。実は、あともう一つお前に話しておきたいことがある」
子「いやええよもう。言わんでええこと言われて傷つく」
父「実は、明日新しい家へ引っ越すことにした」
子「それはもっと早よ言うて」