【メモ】カッパ信じてる?(漫才)
〈いきなりやねんけど、お前カッパって信じてる?〉
「カッパ?」
〈うん。カッパはホンマにこの世界に存在すると思う?〉
「いや、おれはおらんと思うかな」
〈あ、そうなんや〉
「え、お前信じてんの?」
〈いや、おれも信じてない〉
「信じてないんや」
〈おれもっていうか、たぶんおれの方が信じてないと思う〉
「…ん、どういうこと?」
〈いやお前カッパ信じてないって言うたけど、お前よりおれの方が信じてないと思うわって話〉
「ん、おれが悪いんかな?全然わからへん」
〈じゃあ聞くけど、お前はいつからカッパのこと信じてないん?〉
「いつから信じてない?聞いたことない日本語」
〈あるやろきっかけが〉
「ないよそんなん」
〈おれははっきり覚えてる〉
「いつよ?」
〈小学校2年生の時の夏休み〉
「ほう」
〈田舎のおばあちゃん家に行った時に、親戚のお兄ちゃんと山で遊んでてん。じゃあ夕方ぐらいにいきなり雨がバーって降ってきて、ちょっとした岩陰があったから、そこで雨宿りしてたわけ。そこで二人でじっとしてたんやけど、なんか後ろに気配感じるなと思って振り返ったら、そこにきゅうり持った、全身真緑の男の子が三角座りしててん〉
「カッパ見てるやん」
〈そう。この話した時にカッパやんていう人は、信じてないって言いつつも、深層心理ではカッパ信じてんねん〉
「信じてるっていうか、お前は見てるやん」
〈おれはそん時、カッパやと思わんかったからね。そん時におれってカッパ信じてないんやってわかってん〉
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・何は信じてる?
・信じてなさすぎて、何ならちょっと信じ始めてるもん