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白鳥プロ攻め貫きモンド杯優勝

 渋谷ABEMASの白鳥翔プロが第22回モンド杯決勝で優勝しました。モンド杯制覇は4大会ぶり2度目です。

 決勝第1戦でトップに立ち、最終戦となる第2戦では3人の強豪に包囲網を敷かれたにもかかわらず、勝負どころでひるまずに攻めを貫き、見事に栄冠に輝きました。

 決勝はKONAMI麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人プロ、U-NEXT Piratesの石橋伸洋プロ、渋谷ABEMASの白鳥翔プロ、連覇を目指す日本プロ麻雀連盟の柴田吉和プロが対戦。

 決勝第1戦で白鳥プロは「ヒサトイツ」と呼ばれる寿人プロが得意とする字牌を軸に手作りするチートイツのあがりを決め、逃げきりました。

 決勝第1戦終了後のポイントです。

 ①白鳥50.6②寿人13.5③石橋-16.3④柴田-47.8

 決勝第2戦は寿人プロ、石橋プロ、白鳥プロ、柴田プロの並び順です。

 優勝者の決まる第2戦では、初戦トップの白鳥プロへの対戦相手のマークが当然きつくなります。

 白鳥プロは包囲網に対してリードを守って逃げきる戦術を取らず、攻めの姿勢を貫きました。

 親の寿人プロの1000オール後に迎えた東1局1本場。西家の白鳥プロはカンチャンの3萬待ちで果敢にリーチし、ツモりしました。

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 リーチ・タンヤオ・ツモの1000、2000(+300)のあがりです。

 トップ目がリーチすれば、追い掛ける側にとって高い手をあがられて差を広げられるピンチであるとともに、手を変えられないので逆襲する絶好のチャンスにもなります。

 トップ目のまして2試合で優勝の決まる短期決戦では、なかなか待ちの少ないカンチャンでのリーチはしにくいです。攻めまくって優勝を勝ち取ろうという白鳥プロの気迫が伝わってきました。

 白鳥プロはこのあがりで微差ながらトップ目に立ちました。ところが、ここから石橋プロと柴田プロが反撃します。

 石橋プロは東2局の親でリーチして親満をツモあがりしました。

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 裏ドラが1枚乗り、リーチ・タンヤオ・ツモ・ドラ1の4000オールです。

 東2局1本場では柴田プロが一発で跳満のあがりを決めます。

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 リーチ・タンヤオ・ピンフ・イーペーコー・一発・ツモの3000、6000(+300)です。

 このあがりで第2戦の持ち点は柴田31200、石橋28800、白鳥21200、寿人18800です。白鳥プロは3着目に落ち、1000オールのあがり以降、なかなかスピードで追いつかない寿人プロはラス目です。

 モンド杯のルールではオカが20ポイントあります。順位点は1位が20ポイント、2位が10ポイント、3位が-10ポイント、4位が-20ポイントです。

 2位と3位では20ポイント差あります。白鳥プロは3着目に落ち、ラス目の寿人プロとも2400点差しかなく、余談を許さない状況となってきました。

 初戦ラスの柴田プロがトップ目なのでまだ総合ポイントで逆転されませんが、石橋プロがトップ目に浮上すれば逆転される恐れがあります。

 2回の流局を挟んで迎えた東4局2本場(供託2)。親の柴田プロと西家の石橋プロのリーチ合戦による一騎打ちとなりました。

 まず、石橋プロが9巡目にカンチャンの2萬待ちでリーチします。

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 柴田プロが13巡目に追いつき、2筒・5筒待ちでリーチです。

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 リーチ・タンヤオ・ピンフ・ドラ1の親満確定の手です。しかし、リーチ合戦に勝利したのは石橋プロでした。柴田プロが16巡目に2萬をつかみ放銃。石橋プロは裏ドラが1枚乗り、リーチ・ドラ1・裏ドラ1の5200点(+3600)のあがりです。

 このあがりで南1局を迎え、総合ポイントは石橋31.3、白鳥30.8、寿人-21.7、柴田-40.4です。石橋プロが500点差で白鳥プロを逆転しました。

 南1局は萬子の鳴き仕掛けをしていた北家の柴田プロが親の寿人プロからホンイツ・ドラ1の5200点をあがりました。親番のなくなった寿人プロはモンド杯5度目の優勝は厳しくなりました。

 勝負どころとなったのは南2局です。

 連荘によるリード拡大を目指す親の石橋プロが10巡目に1萬・4萬待ちでリーチします。山には6枚あがり牌が残っていました。

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 まだ、親番の残っている白鳥プロは対応が難しいところです。流局狙いでオリに回る選択もあります。

 白鳥プロが12巡目に7索をツモった手牌です。8筒を切れば、2萬・5萬・6萬待ち、2萬か5萬を切れば5筒・8筒待ちで聴牌します。

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 暗刻で抱えている7萬は石橋プロの現物なのでオリるのは難しくなさそうです。

 聴牌する牌はいずれも石橋プロに通っていません。白鳥プロは危険牌の8筒を勝負して切ってリーチしました。

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 この一局をあがらなければ優勝できないと覚悟を決め、萬子の多面待ちのリーチに踏み込みました。攻めの姿勢はゆるぎません。

 白鳥プロは16巡目に6萬をツモりました。裏ドラが1枚乗り、リーチ・タンヤオ・ツモ・ドラ1の2000、4000(+1000)です。

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 このあがりで第2戦の持ち点は石橋プロと柴田プロが31600で同点のトップ目、白鳥プロは29200で3着目、寿人プロは7600でラス目です。

 同点トップ目で順位点を分け合うため、南3局を迎えた総合ポイントは白鳥39.8、石橋10.3、柴田-21.2、寿人-28.9です。白鳥プロが優勝に一歩前進しました。

 さらに、南3局で南家の柴田プロが西家の寿人プロからリーチ・タンヤオ・ドラ1の5200点をあがり、第2戦で単独のトップ目に浮上。

 南4局を迎え、第2戦の持ち点は柴田36800、石橋31600、白鳥29200、寿人2400です。

 総合ポイントは白鳥39.8、柴田-1.0、石橋-4.7、寿人-34.1です。白鳥プロは栄冠にぐっと近づきました。

 石橋プロが逆転優勝するためには柴田プロから第2戦のトップを奪還する跳満ツモ以上か白鳥プロからの満貫以上の直撃が必要です。

 石橋プロは最後まで粘ります。10巡目に1索・4索待ちでリーチします。

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 1索を切っているのでフリテンです。高めの4索をツモれば、リーチ・タンヤオ・ピンフ・三色・ツモ・ドラ1の3000、6000で逆転優勝の条件を満たします。

 山に4索は1枚残っていましたがツモれずに流局。白鳥プロの優勝が決まりました。

 白鳥プロはモンド王座決定戦に出場します。モンド杯の優勝者はずっとモンド王座に就いていないので白鳥プロの活躍に期待したいです。

 ◇第22回モンド杯決勝最終結果

 ①白鳥38.8②柴田-1.0③石橋-2.7④寿人-35.1

 

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