帰ってきた攻守盤石の小さな天才 堀プロ会心のトップ【Мリーグ】
攻守盤石で強い「小さな天才」がMリーグに帰ってきました。
KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾プロが2023年9月19日(火)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第4戦でトップを獲得しました。
東2局の親で連荘し、小さなあがりを重ねた後、跳満の一撃を決めて大きくリード。巧みな打ち回しで放銃を避けながら局を進め、さらに加点した会心の勝利です。
堀プロは昨シーズンにまさかのラス10回を喫し、個人成績も-124.2ポイントで23位に沈みました。
捲土重来で臨んだ新シーズン。初戦に持ち前の力強い打ち筋で麻雀ファンに「完全復活」を印象づけました。
第4戦はセガサミーフェニックス・魚谷侑未プロ、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾プロ、U-NEXT Pirates・小林剛プロ、赤坂ドリブンズ・渡辺太プロの並び順。
東1局に魚谷プロが小林プロから親満を打ち取りました。
続く1本場。堀プロはリーチ・三色・ツモの2000、4000(+300)をあがり、トップ目に立ちました。
東2局を迎え、持ち点は東家・堀33300、北家・魚谷32900、西家・渡辺22900、南家・小林10900です。
「456」の三色の高めをツモって親番を迎えた堀プロ。手応えを感じていたと思います。
ところが、配牌はぱっとしません。役牌の中をトイツで持っていることが救いです。
堀プロは2巡目に中を迷わず一鳴きしました。
手はまだ十分整っていませんが、索子のホンイツをにらみながら、中のみの早いあがりで連荘を狙っています。
この決断が奏功しました。堀プロは少し時間がかかったものの、10巡目にペンチャンの七萬待ちで聴牌しました。
堀プロは11巡目に七萬をツモ。中の500オールです。
悪い配牌から早い鳴き仕掛けで親番を維持したことは大きかったです。
堀プロは東2局2本場も2巡目に中を一鳴きし、7巡目に中・赤ドラ1の1000オール(+300)をあがりました。
東2局2本場を迎え、持ち点は東家・堀38100、北家・魚谷31300、西家・渡辺21300、南家・小林9300。
リズム良く細かいあがりを重ね、連荘している堀プロに大物手を予感しました。
堀プロの配牌。メンツ2組と赤ドラ1枚あり、「456」の三色が狙えるチャンス手です。
堀プロは2巡目に5索を引き入れ、早くもイーシャンテンです。
堀プロは3巡目にドラの一萬をツモ切り。他家は親の手が早そうと読んだかもしれません。
4巡目に六萬をツモり、受け入れが広くなりました。
5巡目に3枚目の5索を引き入れ、「456」の三色狙いで五萬を1枚外し、形を決めました。
2着目の魚谷プロも手が進んでいました。6巡目に4筒をツモってイーシャンテンです。
堀プロは8巡目に赤五萬をツモり、五萬とスライドしました。
手がどんどん高くなっています。
ところが、いち早く聴牌したのは3着目の渡辺プロでした。
ドラの一萬をトイツで持ち、8巡目に役牌の白を暗刻にして三萬を切り、2筒・5筒待ちです。
渡辺プロは赤坂ドリブンズの指名を受け、今季からチームの一員となりました。Mリーグのデビュー戦で初あがりを決めたいところです。
渡辺プロは出あがりを狙い、黙聴に構えました。
この三萬をラス目の小林プロがポン。トイトイのイーシャンテンです。
4人の手がぶつかる勝負どころとなりました。
堀プロは11巡目に9索を暗刻にして、高め「456」の三色の四萬・七萬待ちでリーチしました。
渡辺プロが11巡目に一発でつかんだのが高めの四萬です。
渡辺プロはドラを2枚持つ2筒・5筒待ちの手で聴牌しています。さすがにオリることはできません。
四萬をツモ切って追っかけリーチしました。
渡辺プロはこの四萬で放銃。堀プロは裏ドラが1枚乗り、リーチ・三色・一発・赤ドラ2・裏ドラ1の18000点(+600)です。
新Mリーガーの渡辺プロはМリーグの初戦で、リーグ屈指の強豪から強烈な洗礼を受けました。
渡辺プロは自分の手が進んでいたら積極的に攻める雀風なので、この放銃は致し方ないかもしれません。
無理を承知で個人的には、渡辺プロの黙聴の選択がずばり的中となるので、ここで四萬の「ピタ止め」を見たかったです。
堀プロの持ち点は56700点となり、大きく抜け出しました。
堀プロはその後、強引にあがりに向かわず、役牌を絞るなど守るべき局面ではしっかりと守り、安定した打ち回しで着実に加点。6万点を超すトップを獲得しました。
第4戦の結果は堀63200、魚谷28700、渡辺9800、小林-1700です。
この日の堀プロの闘牌は画面から「絶対に勝つぞ」という気迫が伝わってきました。
堀プロは今月、「麻雀最強戦2023 ファイナル」の進出を決めています。
今季のМリーグで強さを取り戻した堀プロの活躍を期待したいです。
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