沢崎さんの強さ健在【麻雀最強戦】

　「マムシの沢崎」の強さは健在です。

　日本プロ麻雀連盟・沢崎誠プロが2023年８月27日(日)の「麻雀最強戦2023 最強レジェンド決戦」に参戦しました。

　惜しくもファイナル進出を逃したものの、Ｂ卓、決勝とも随所で一撃を決め、麻雀ファンを魅了しました。

　病気治療のため、Мリーグの舞台から離れた沢崎プロに、「もう一度ぜひ復帰してほしい」と実感する闘牌でした。

　特に、沢崎プロらしい力強さに魅せられたのはＢ卓の東１局２本場です。暗槓のタイミング、先制リーチに対する押しは見事でした。

　Ｂ卓は日本プロ麻雀連盟・沢崎誠プロ、日本プロ麻雀連盟・荒正義プロ、BEAST Japanext・鈴木大介プロ、日本プロ麻雀連盟・伊藤優孝プロの並び順。

　東１局２本場(供託１)を迎え、持ち点は東家・沢崎29500、西家・大介24500、南家・荒22500、北家・伊藤22500です。

　親の沢崎プロの配牌。ドラの１索がトイツで、聴牌の早そうなチャンス手が入りました。

　４枚持つ２索をどう活用するのか、暗槓のタイミングが勝負の鍵を握りそうです。

　いきなりの暗槓もあったものの、沢崎プロは絶好のタイミングを計り、２索に手をかけず、９索を切りました。

　沢崎プロは２巡目に二萬をツモり、３筒を１枚外しました。まだ暗槓しません。

　二萬、五萬、５索のくっつきや筒子の横の伸びに対応できるようにしました。２索の４枚持ちをぎりぎりまで他家に見せないよう工夫しています。

　麻雀プロから定評のある強烈な攻めだけでなく、この繊細で丁寧な打ち筋も沢崎プロの特長です。

　３巡目に３索を引き入れ、二萬を切りました。

　ツモに合わせ、流れるように手を進めます。「345」の三色が視野に入ってきました。

　沢崎プロは６巡目に狙いの四萬をツモり、ようやく２索を暗槓。イーシャンテンになりました。新たなドラは二萬です。

　７巡目に３索を重ね、６筒を外しました。

　ところが、いち早く聴牌したのは荒プロです。７巡目に二萬・五萬待ちでリーチしました。

　沢崎プロが８巡目に一発でつかんだのが２筒です。

　５索が荒プロの現物です。けれども、沢崎プロは「345」の三色の芽を残そうと、無筋の２筒をずばっとツモ切りました。

　勝負手が入ったときの目の覚めるような押しこそ、多くのタイトルを獲得している沢崎プロの真骨頂です。

　沢崎プロは９巡目に３索を暗刻にしました。三萬・六萬待ちで追っかけリーチです。

　沢崎プロと荒プロのレジェンドによる一騎打ちになりました。

　めくり合いを制したのは沢崎プロです。

　荒プロが12巡目に三萬をつかみ放銃。沢崎プロは裏ドラが１枚乗り、リーチ・ドラ２・裏ドラ１の12000点(＋2600)です。

　Ｂ卓で沢崎プロは大介プロとともに決勝に進出。決勝では、ファイナルまで後一歩でしたが、オーラスのめくり合いで大介プロに敗れ、届きませんでした。

　それでも、多くの視聴者が「沢崎さんはやっぱり強い」と実感したレジェンド決戦でした。

　沢崎プロには体調万全で、もう一度Мリーグで活躍してもらいたいと心から願ってやみません。