ミスター麻雀の三色
「ミスター麻雀」として人気を誇った小島武夫プロが亡くなられて4年になります。
5月28日は小島プロの命日です。最近、「麻雀最強戦2022 ミスター麻雀カップ」が行われたほか、小島プロをしのぶツイートも多く見ました。
魅せる麻雀が売りだった小島プロ。これまでnoteで九蓮宝燈、国士無双、四暗刻の華麗な役満のあがりについて紹介しました。
今回は小島プロが最も得意とする三色について取り上げます。小島プロはたくさんの三色をあがっていますが、特に印象的なのが2016年2月の第10回モンド名人戦予選第1戦の東1局です。
開幕戦の開局で「567」の三色をずばっと決めるところに、ミスター麻雀らしいスター性を感じました。
予選第1戦は土田浩翔プロ、小島武夫プロ、新津潔プロ、近藤誠一プロの並び順です。
南家の小島プロの配牌です。メンツもドラもないバラバラの手です。
ここからさすが小島プロというツモの伸びを見せます。
1巡目にアタマとなる1索を重ね、2巡目から4巡目まで6索、7萬、4索とキー牌を次々と引き入れ、「567」の三色のリャンシャンテンです。
いち早く8巡目に聴牌したのは親の土田プロです。
4索と5索のシャンポン待ちで黙聴に構え、ピンフなど役付きへの手変わりを待ちます。
一方、小島プロは8巡目に6索をツモって3萬を切り、「567」の三色のイーシャンテンです。
さらに、小島プロは9巡目に待望の6筒をツモって3筒を切り、5萬・8萬待ちでリーチします。
土田プロも11巡目に1索を重ねて2索を切り、3索・6索待ちに変えてリーチします。
土田プロは高めの3索であがれば、リーチ・ピンフ・イーペーコー・ドラ1の親満です。
しかし、その直後に小島プロが11巡目に高めの5萬をツモります。
リーチ・ピンフ・三色・ツモの2000、4000(+1000)です。
このあがりは急所の牌を次々と引き入れ、きっちりと高めをツモって仕上げる小島プロらしい三色だったと思います。