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都美の珠玉の手変わり待ち

 「てんパイクイーン シーズン7」が始まりました。プロとアマチュアの人気女性雀士が女王の座を目指して戦います。プロ予選1組目では、この大会の常連で「2人残り」にめっぽう強い都美プロがじっくりと手変わり待ちして、ピンフのみの手を跳満に仕上げる珠玉のあがりを見せました。

 都美プロは日本プロ麻雀協会所属でグラビアアイドルとしても活躍しています。美人雀士のランキングでは必ず上位に入る人気プロです。てんパイクイーンとは相性が良く、タイトルは獲得していないものの、1位と2位が勝ち残る予選では4回準決勝に進んでいます。

 プロ予選1組目第1試合の東3局を迎え、西家・東城りおプロ、北家・都美プロ、東家・岡田紗佳プロ、南家・高宮まりプロの並び順。持ち点は岡田35000、都美348000、高宮26200、東城24000です。

 ラス目の東城プロが7巡目に聴牌し、ドラの4筒と自風の西のシャンポン待ちでリーチします。満貫確定の手です。

東城て1

 都美プロが8巡目に追いつきます。ドラも赤ドラもない4萬・7萬待ちのピンフのみの手です。都美プロは「567」の三色への移行やドラの4筒、赤ドラのツモを想定した手変わり待ちで黙聴に構えました。もし、オリに回ってアタマにしているトイツの西を切ったら大変なことになりました。東城プロの大物手への放銃でした。

都美く1

 都美プロはここから9巡目に赤5筒をツモります。リーチ・ピンフ・赤ドラ1、裏ドラが乗れば満貫の手になったので5筒を切ってリーチすると思っていました。ところが、さらなる高打点を狙って三色などをにらみ、黙聴を続けます。

都美く2

 この手牌ではリーチをして、東城プロとのめくり勝負に持ち込む人のほうが多いと思います。じっくりとした重厚な手作りです。

 この判断が奏功しました。都プロは11巡目にドラ4筒をツモり、7筒を切ってリーチ・ピンフ・ドラ1・赤ドラ1の満貫確定の手でようやくリーチ。

都美く3

 13巡目に4萬をツもり、裏ドラが西で2枚乗り、リーチ・ピンフ・ツモ・ドラ1・赤ドラ1・裏ドラ2の3000、6000をあがりました。

都美く4

 もし、都美プロが聴牌してすぐの8巡目や、5筒が赤5筒と振り替わった9巡目にリーチしていれば、11巡目のドラの4筒をツモ切ることになり、裏ドラが西なので東城プロにリーチ・ドラ3・裏ドラ2の12000点を放銃していました。

 跳満放銃を防ぎ、跳満をあがった都美プロの美しい手作りの一局でした。都美プロはこのリードを生かして第1試合でトップを飾りましたが、第2試合で岡田プロと東城プロに逆襲され、準決勝進出はなりませんでした。それでもこのあがりは印象に残る素晴らしいものだったと思います。

 都美プロには、来年こそてんパイクイーンのタイトルを獲得してもらいたいです。

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