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白鳥プロの力強い攻め光る 2年連続3度目の優勝【モンド杯】

 あがりを徹底的に追求する力強い攻めが光りました。

 渋谷ABEMAS・白鳥翔プロが第23回モンド杯決勝で優勝しました。モンド杯制覇は2年連続3度目です。

 2戦の合計ポイントを争う決勝の第1戦でトップを獲得。第2戦では勝負どころでひるまずに攻めを貫き、オーラスまで総合ポイント1位を確保。最後は果敢に愚形のペンチャン待ちリーチに踏みきり、自らあがって栄冠に輝きました。

 決勝は最高位戦日本プロ麻雀協会・石橋伸洋プロ、渋谷ABEMAS・白鳥翔プロ、日本プロ麻雀連盟・柴田吉和プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典プロが対戦。

 柴田プロは5年連続決勝進出の偉業達成です。

 連覇を目指す白鳥プロは予選の最終戦で大きなポイントを獲得し、準決勝免除で決勝への「切符」を獲得しました。

◎値千金の跳満ツモ 


 第1戦は柴田プロ、白鳥プロ、滝沢プロ、石橋プロの並び順。

 白鳥プロは東3局に値千金の跳満ツモを決め、トップを取りました。

 東3局を迎え、持ち点は北家・白鳥30200、東家・滝沢26300、西家・柴田25000、南家・石橋18500です。

 トップ目の白鳥プロは11巡目に六萬・九萬待ちでリーチしました。

 ダブ東を鳴いていた2着目で親の滝沢プロも13巡目に追いつき、ドラの九萬単騎待ちで聴牌です。

 滝沢プロの手はダブ東・ドラ2の親満。あがればトップ目に浮上します。

 めくり合いを制したのは白鳥プロです。17巡目にドラの九萬をツモ。裏ドラが2枚乗り、リーチ・ピンフ・イーペーコー・ドラ1・裏ドラ2の3000、6000です。

 跳満ツモの一撃を決めた白鳥プロは第1戦でトップを獲得しました。

 第1戦の結果です。

 ①白鳥57.3②柴田3.9③滝沢-23.0④石橋-38.2

◎速度見切ったフリテンリーチ

 第2戦は白鳥プロ、滝沢プロ、石橋プロ、柴田プロの並び順。

 白鳥プロは東1局1本場の親で他家の速度を見切り、フリテンリーチを敢行。ツモって優位に試合を進めました。

 東1局1本場を迎え、持ち点は東家・白鳥27900、南家・滝沢25000、北家・柴田25000、西家・石橋22100。

 タンヤオへの手変わりを待っていた白鳥プロが11巡目に8筒をツモった手牌です。

 ピンフ・ツモの700オール(+300)ですが、あがらずに9索を切り、3索・5索・6索・8索・9索待ちでフリテンリーチしました。

 白鳥プロは他家の手が進んでいないと判断。多面待ちのフリテンリーチでツモに懸けました。

 その狙いは的中。13巡目に5索をツモ。リーチ・タンヤオ・ツモの2000オール(+300)です。

 第1戦トップの白鳥プロが第2戦でも持ち点は34200点になり、一歩抜け出しました。

◎白鳥プロ独走に柴田プロ待った

 白鳥プロの独走に待ったをかけたのが柴田プロです。

 東2局に7巡目に2筒・5筒待ちでリーチ。8巡目に一発で2筒をツモりました。

 柴田プロはリーチ・タンヤオ・ピンフ・一発・ツモ・ドラ1の3000、6000です。

 東3局を迎え、持ち点は南家・柴田38900、西家・白鳥31700、北家・滝沢15400、東家・石橋14000。柴田プロが第2戦のトップ目に立ちました。

 第1戦を終え、白鳥プロと柴田プロは53.4ポイント差あります。トップと2位では1試合の順位点で30ポイントの差がつきます。

 もし、柴田プロが第2戦でトップを獲得しても白鳥プロが2位だった場合、持ち点で23500点以上の差をつけなければ優勝できません。

 柴田プロはさらなる加点が必要です。

◎勝負どころのめくり合い制す

 東3局は滝沢プロが2000、4000(+1000)をあがり、勝負どころとなったのが東4局。

 持ち点は東家・柴田35900、南家・白鳥29700、西家・滝沢24400、北家・石橋10000です。

 前局に満貫をあがって逆襲の狼煙を上げた滝沢プロが、いち早く9巡目に「567」の三色の手で聴牌。カンチャンの六萬待ちでリーチしました。

 滝沢プロはリーチ・三色・ドラ1の満貫確定の手です。

 白鳥プロは11巡目に無筋の一萬をつかみました。

 1筒、3筒、9筒、2索が現物でした。けれども、白鳥プロは一萬をツモ切りました。

 「ここが勝負どころ」と危険牌を押しました。今回のモンド杯で白鳥プロは大事な局面になると、徹底的に攻めを貫いています。

 滝沢プロは11巡目に九萬を暗槓。新ドラは白です。

 白鳥プロは13巡目に3索を引き入れ、1筒・4筒のノベタン待ちでリーチしました。

 ラス目の石橋プロも14巡目に追いつき、チートイツの1筒単騎待ちでリーチしました。

 3人の手がぶつかりました。親の柴田プロはオリに回っています。

 滝沢プロの勝負手は実りませんでした。15巡目に4筒をつかみ放銃。

 白鳥プロは裏ドラが3枚乗り、リーチ・ドラ1・裏ドラ3の8000点(+2000)です。

 南1局を迎え、持ち点は東家・白鳥39700、北家・柴田35900、南家・滝沢15400、西家・石橋9000です。

◎異名にふさわしい猛反撃

 柴田プロが「逆転の柴田」の異名にふさわしい猛反撃を見せます。

 南1局では親の白鳥プロのリーチをかわし、連荘阻止で中を差しこんできた石橋プロからあがり、中・ドラ2の3900点(+1000)です。

 南3局1本場では必死に連荘を目指していた親の石橋プロから發を打ち取りました。リーチ・發・裏ドラ1の5200点(+300)です。

 さらに、柴田プロは親番を迎えた南4局。カンチャンの6索待ちでリーチしてツモりました。リーチ・タンヤオ・ツモの2000オールです。

 南4局1本場を迎え、持ち点は東家・柴田53800、南家・白鳥35200、西家・滝沢11900、北家・石橋-900。柴田プロは4900点以上あがれば、総合ポイントで白鳥プロをまくれるところまで迫りました。

◎勝負懸けた愚形リーチ

 優勝の可能性がなくなった滝沢プロと石橋プロはあがりに向かいません。白鳥プロと柴田プロの一騎打ちです。

 白鳥プロはこの一局で果敢に愚形リーチに踏みこみました。5巡目にペンチャンの3索待ちでリーチです。

 柴田プロも負けていません。10巡目に追いつき、7筒・5索のシャンポン待ちでリーチしました。

 優勝を懸けた2人のめくり合いはあっけなく決着。柴田プロのリーチ直後、白鳥プロが10巡目に3索をツモりました。

 白鳥プロはリーチ・ツモ・ドラ2の2000、4000(+1300)です。白鳥プロは自らのあがりで連覇を手繰り寄せました。

 第2戦の結果です。

 ①柴田58.7②白鳥24.5③滝沢-30.2④石橋-53.0

 決勝の最終結果です。

 ①白鳥81.8②柴田62.6③滝沢-53.2④石橋-91.2

 力強い攻めで優勝した白鳥プロは第19回モンド王座決定戦に臨みます。昨年、あと一歩のところで悲願のモンド王座のタイトルを逃しました。

 3度目の挑戦となるモンド王座決定戦。リベンジに燃える白鳥プロの闘牌が楽しみです。



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