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「渚のリーチ!」で雷電勢い 瀬戸熊・黒沢プロ連勝
TEAM雷電がМリーグ2021の2022年3月1日(火)の試合で連勝しました。第1試合は瀬戸熊直樹プロがオーラスに逆転し、第2試合は黒沢咲プロが東場の連荘でリードして逃げ切りました。
黒沢プロの新作小説「渚のリーチ!」がチームに幸運と勢いを運んできたようで、2人ともリーチ・プロの大物手をずばりと決めました。
今季はチームの低迷が長く続いてます。それでも必死に応援するユニバースにとって、アニキとお嬢の名コンビによるトップ共演は待ちに待ったプレゼント。Twitterにはユニバースの歓喜の言葉があふれました。
◎瀬戸熊プロがオーラスの逆転劇
第1試合は渋谷ABEMASの日向藍子プロ、TEAM雷電の瀬戸熊直樹プロ、EX風林火山の松ヶ瀨隆弥プロ、KADOKAWAサクラナイツの沢崎誠プロの並び順です。
瀬戸熊プロが好スタートを切ります。まさに「渚のリーチ!」好評の追い風に乗ったかのようで、東1局に大物手をリーチしてツモあがりします。
安めのツモで「567」の三色は付かないものの、裏ドラが1枚乗って、リーチ・タンヤオ・ツモ・赤ドラ2・裏ドラ1の3000、6000です。瀬戸熊プロはトップ目に立ちました。
続く東2局の親では6巡目に絶好の手でリーチします。
カンチャンの8萬を引き入れて2索・5索待ちです。ピンフ・高めイーペーコー・赤ドラ1の手で早い巡目にリーチすることができて、瀬戸熊プロは手応えを感じていたと思います。
ところが、リーチ直後にカンチャンの5索待ちで黙聴に構えていた南家の松ヶ瀨プロがツモあがりします。
松ヶ瀨プロはタンヤオ・ツモの500、1000(+1000)のあがりです。チャンスを逃した瀬戸熊プロに嫌な雰囲気が漂います。
その予感が的中しました。南1局に沢崎プロが「まむたん」らしい強烈な一撃を決めます。
沢崎プロは裏ドラが1枚乗り、リーチ・ツモ・ドラ4・裏ドラ1の3000、6000です。このあがりで瀬戸熊プロを逆転してトップ目に浮上しました。
ここからトップを逃して終わるのが今季不調の瀬戸熊プロです。しかし、この日は違いました。
南3局1本場(供託1)で終盤にチーし、「567」三色の片あがり7索待ちの聴牌。親の松ヶ瀨プロから打ち取ります。
瀬戸熊プロは三色・赤ドラ1の2000点(+1300)のあがりです。逆転トップを目指して沢崎プロに迫ります。
南4局1本場を迎え、持ち点は東家・沢崎37900、西家・瀬戸熊32800、南家・日向20700、北家・松ヶ瀨8600です。
瀬戸熊プロの配牌です。ドラを1枚、赤ドラを1枚持ち、トップに向けて満貫の手を作ります。
日向プロに早い手が入ってました。2巡目にダブ南をポンしてイーシャンテンです。
3巡目に3筒をツモって3筒と9筒のシャンポン待ちで聴牌です。
日向プロは4巡目にドラの西をツモりました。3萬を切って聴牌を崩し、筒子のホンイツを目指します。この判断で日向プロの素点回復の早いあがりがなくなり、瀬戸熊プロに逆転トップのチャンスが訪れました。
日向プロはその後、7筒をツモり、7巡目に9筒をポンし、ホンイツのイーシャンテンです。
一方、瀬戸熊プロは7巡目に自風のドラの西を重ねました。ドラを2枚、赤ドラを2枚持つ大物手に育ってきました。
日向プロは10巡目に7筒をツモり、ドラの西を切って3筒と7筒のシャンポン待ちで聴牌します。
瀬戸熊プロがこの西をポンしてイーシャンテンです。
ラス目の松ヶ瀨プロも参戦し、10巡目に1索と5索のシャンポン待ちでリーチします。
瀬戸熊プロも11巡目に4萬をツモり、3索・6索待ちで聴牌です。
日向プロは13巡目に2筒をツモり、4筒を切って2筒と7筒のシャンポン待ちに変えました。ツモればホンイツ・トイトイ・ダブ南の3000、6000で一気にトップに立ちます。
沢崎プロはオリに回っていました。3人の争いを制したのは瀬戸熊プロです。日向プロが15巡目に3索をつかみ、瀬戸熊プロに放銃。瀬戸熊プロは西・ドラ3・赤ドラ2の12000点(+1300)のあがりで昨年11月2日以来の3勝目を上げました。
瀬戸熊プロはさすがアニキの優しさです。試合後のインタビューで黒沢プロのためにわざわざ「渚のリーチ」を宣伝していました。新作を手に勝利を喜ぶ姿を見ていて最強位に輝いたときを思い出しました。
◎黒沢プロの「セレブ打法」さく裂
第2試合はアニキから勝利のバトンを受け継いだお嬢の出番です。
KADOKAWAサクラナイツの堀慎吾プロ、EX風林火山の二階堂亜樹プロ、渋谷ABEMASの多井隆晴プロ、TEAM雷電の黒沢咲プロの並び順です。
黒沢プロも好スタートを切りました。東1局に亜樹プロから發を打ち取り、満貫をあがります。
リーチ・發・一発・ドラ1・赤ドラ1の8000点(+1000)です。
東3局には持ち前の「セレブ打法」の本領発揮です。4巡目に4萬をツモった黒沢プロの手牌です。
ここから2萬を切ったイーシャンテンには取らず、中のトイツを落としてタンヤオ・ピンフを目指します。メンゼン・高打点が売りの黒沢プロらしい選択です。
この手をリーチ・ピンフ・ツモ・赤ドラ1の1300、2600(+1300)の手に仕上げました。
親番を迎えた東4局でもダブ東を1鳴きせず、2鳴きで5800点を堀プロからあがります。
続く東4局1本場に「セレブ打法」の面目躍如となるあがりを見せます。
黒沢プロの配牌です。發がトイツで「345」も狙えるチャンス手です。
黒沢プロはここでも發を1鳴きせず、見送りました。
いち早く聴牌したのは亜樹プロです。5巡目にカンチャンの2索待ちでリーチします。
黒沢プロが7巡目に追いつき、5筒と發のシャンポン待ちで聴牌です。リーチをしてのめくり合いにはせず、手変わりを狙って黙聴に構えます。
黒沢プロは8巡目に亜樹プロの現物の6萬をツモります。發のトイツを1枚外し、イーシャンテンに戻します。5筒と發のシャンポン待ちではあがりは難しいと判断。現物を切らずに高打点を狙って手を作り直します。
9巡目に亜樹プロのあがり牌の2索をツモり、もう1枚の發を切ります。もし、5筒と發のシャンポン待ちでリーチしていたら亜樹プロに放銃していました。見事な手順です。
10巡目に赤5索をツモり、6萬を切って聴牌です。手が高い方に向かって育っていきます。
黒沢プロは5筒と5索のシャンポン待ちでは満足せず、さらなる手変わりを目指して黙聴に取ります。
15巡目に6筒をツモって5筒を切り、4筒・7筒・5索の変則待ちに変え、ようやくリーチです。
17巡目に5索をツモりました。リーチ・タンヤオ・ツモ・赤ドラ1の4000オール(+1300)です。
「渚のリーチ!」にふさわしい高打点のリーチ・ツモです。優雅さも感じさせるあがりでトップ目の黒沢プロの点数は55700点になりました。南場は多井プロと堀プロによる激しい2位争いとなりましたが、黒沢プロはリードをしっかりと守り、逃げ切りました。
黒沢プロも今季は苦しい戦いが続き、連投していずれも4位に終わる日もありました。
それだけに久しぶりの快勝にインタビューで輝く笑顔を見せていました。背中から「渚のリーチ!」を取り出してアピール姿が可愛らしかったです。
オファーをいただいて3年半以上。やっと、やっと😭
— 黒沢咲⚡️ (@kurosawasaki) February 2, 2022
河出書房新社さんより、麻雀青春小説「渚のリーチ!」が発売されることになりました!
まさか、初めての著書が小説になるとは…自分でもビックリです😂麻雀が好きな全ての方へ🎁
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アニキとお嬢には笑顔が似合います。試合は残り少なくなっていますが、「渚のリーチ!」の勢いに乗って素晴らしい闘牌を続けて見せてほしいです。