ミスター麻雀の国士無双
「ミスター麻雀」こと小島武夫プロがあがった伝説の九蓮宝燈をnoteで取り上げました。
読者の方から「小島プロの印象に残る役満をさらに取り上げてほしい」という声が寄せられました。今回は11年前の第7回モンド王座決定戦で小島プロがあがった国士無双を紹介します。
モンド王座決定戦は前年の王座と女流モンド杯、モンド杯、名人戦の各優勝者が4回戦で争います。
3回戦を迎え、ここまでの総合ポイントは女流モンド杯の和泉由希子プロ63.1ポイント、名人戦の小島武夫プロ33.3ポイント、前年王座の荒正義プロ-15.6、モンド杯の佐々木寿人プロ-80.8ポイントです。
3回戦の東2局1本場で持ち点は東家・小島46000、南家・荒25000、北家・和泉17000、西家・寿人12000です。
この試合でトップ目に立っている親の小島プロの配牌です。
1・9・字牌が7種8牌のバラバラの手牌です。小島プロは国士無双と索子のホンイツの両天秤をかけ、第1打に3萬を切りました。
その後、發、東、南をツモり、6巡目に国士無双のリャンシャンテンになりました。
和泉プロは2回戦終了時に総合ポイントでトップです。3回戦で小島プロにこれ以上ポイントを稼がせたくありません。親の連荘を阻止しようと手を進めていたところ、7巡目に聴牌しました。
索子の一気通貫が確定している3萬単騎待ちです。和泉プロは黙聴に構え、待ちごろの牌を探ります。
8巡目に6筒をツモり、5筒・6筒待ちに変えます。黙聴のままさらなる変化を狙います。
小島プロは9巡目に1萬をツモってイーシャンテンです。いよいよ役満の雰囲気が漂ってきました。
一方、和泉プロは同巡に7筒をツモりました。5筒・8筒待ちに変え、ようやくリーチです。リーチ・ピンフ・一気通貫の満貫の手になり、あがり牌は山に6枚残っていました。
小島プロは11巡目に1索をツモり、9筒待ちで国士無双を聴牌しました。9筒は山に1枚だけ残っていました。小島プロは黙聴に構えます。
荒プロと寿人プロはオリに回り、小島プロと和泉プロの一騎打ちとなりました。14巡目に和泉プロがラス牌の9筒をつかみ放銃。小島プロは48000点(+1300)のあがりで大きくリードしました。持ち点は小島95300、荒25000、寿人12000、和泉-32300です。
モンド王座決定戦という大舞台で役満をあがるのが、さすが「ミスター麻雀」です。
ところが、この後に驚くべきことが起きました。荒プロがこの試合で小島プロを大逆転してトップを取り、4回戦もトップでモンド王座連覇を果たしました。荒プロのしぶとさ、勝負強さも光る決定戦でした。
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