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ゼウスのしたたかな選択 接戦制し今季初トップ【Мリーグ】
接戦の勝因は「ゼウスのしたたかな選択」です。
赤坂ドリブンズ・鈴木たろうプロが2023年11月21日(火)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第76戦でトップを獲得しました。
たろうプロはМリーグで今季初、今年初勝利です。
赤坂ドリブンズはこの日の第75戦で浅見真紀プロがトップ。「デイリーダブル」の連勝を成し遂げました。
価値の高かったのは2着目で迎えた南3局のたろうプロの選択です。
たろうプロはトップ目のU-NEXT Pirates・仲林圭プロのノーテンを読みきり、1600点の他家からの出あがりを見送りました。
流局の聴牌・ノーテンを選び、点差を多く縮めたことが南4局1本場の發のみの逆転勝利つながりました。
U-NEXT Pirates・仲林圭プロ、赤坂ドリブンズ・鈴木たろうプロ、渋谷ABEMAS・松本吉弘プロ、BEAST Japanext・中田花奈プロの並び順。
南3局を迎え、持ち点は西家・仲林44200、北家・たろう39600、南家・中田12100、東家・松本4100です。
たろうプロは仲林プロに逆転され、4600点差で2着目に落ちていました。
いち早く動いたのは3着目の中田プロです。12巡目に3索をチー。4筒・7筒待ちで聴牌しました。
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中田プロはタンヤオ・ドラ2・赤ドラ2の満貫確定の手です。
たろうプロも15巡目に八萬を暗刻にして聴牌。2筒・5筒・8筒待ちでリーチしました。
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たろうプロの手はリーチのみで役もドラもありません。
トップ目の仲林プロが17巡目に5索をチー。トイツの1索を1枚外し、イーシャンテンです。
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仲林プロは最後のツモ番の18巡目に4筒をツモり、もう1枚の1索を外しました。
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仲林プロが1索のトイツ落としで聴牌したようにも見えます。しかし、たろうプロはノーテンと判断していました。
中田プロが19巡目にツモきったのが2筒。たろうプロのあがり牌です。
たろうプロはあがらず、見逃しました。
たろうプロはあがって裏ドラが乗らなければ、リーチのみの1600点です。
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この場合、たろうプロの持ち点は41200点で仲林プロとは3000点差です。
たろうプロと中田プロの聴牌、仲林プロと松本プロのノーテンで流局すれば、持ち点はたろうプロが40100点、仲林プロが42700点となり、2600点差に縮まります。
しかも、次局は南4局1本場(供託1)となり、供託と積み棒で1300点あります。
たろうプロは仲林プロから1000点でも直撃すれば逆転トップ。リーチ棒が出れば誰からあがっても勝利です。
たろうプロはオーラスの逆転条件が緩和されるので、中田プロからあがりませんでした。
仲林プロと松本プロのノーテンをしっかりと読みきり、中田プロにハイテイのツモ番であがられてしまう可能性も覚悟して踏みこみました。
したたかで大胆なさすがゼウスの選択です。
この一局は狙い通り、たろうプロと中田プロの2人聴牌で流局しました。
南4局1本場(供託1)を迎え、持ち点は南家・仲林42700、西家・たろう40100、東家・中田13600、北家・松本2600です。
逃げきりを図る仲林プロは5巡目に二萬をチー。くっつき待ちのイーシャンテンです。
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仲林プロは11巡目に7索を暗刻にしました。2筒・5筒待ちでいち早く聴牌です。
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ラス目の松本プロも11巡目に赤五萬を引き入れ、カンチャンの5筒待ちでリーチです。
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松本プロは親の中田プロと11000点差。ツモれば、リーチ・タンヤオ・ツモ・赤ドラ1の2000、4000で3着目に浮上できます。
たろうプロはなかなか聴牌できず、追いこまれました。
松本プロのリーチに対し、トップを争う仲林プロとたろうプロ、ラスに落ちたくない中田プロの3人は危険牌を押し続けます。
たろうプロは14巡目に發をポン。ようやく追いつき、3筒・6筒待ちで聴牌しました。
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松本プロからリーチ棒が出ているので、たろうプロはどこから出あがりしてもトップです。
仲林プロが16巡目に6筒をつかみ、ツモ切って放銃。たろうプロは發の1000点(+2300)で逆転勝利です。
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第76戦の結果はたろう43400、仲林41400、中田13600、松本1600。
対局終了直後、久しぶりのトップに天を仰ぎ、喜びをかみしめるたろうプロの表情がとても印象的でした。