前原プロ剛腕復活 最強戦ファイナル進出
前原雄大プロが2022年3月27日(日)の「麻雀最強戦2022 ザ・レジェンド」で優勝し、「麻雀最強戦2022」のファイナルに進出しました。
前原プロはザ・レジェンドのB卓を順調に勝ち上がり、決勝戦では南場で親番のなくなったラス目から猛反撃。フリテンリーチ・ツモ、ペンチャン待ちリーチ・ツモと持ち前の剛腕をいかんなく発揮し、逆転で見事に勝利を飾りました。
決勝戦は前原雄大プロ、井出洋介プロ、沢崎誠プロ、森山茂和プロの並び順です。
前原プロの1人ノーテンで親番が流れて迎えた南2局2本場(供託2)。持ち点は南家・沢崎33800、東家・井出30000、西家・森山18800、北家・前原15400です。
最後の親番がなくなって追い込まれたラス目の前原プロに絶好の配牌が入りました。
ドラの6筒がトイツで筒子と索子が好形です。ここから6索と8筒をツモり、3巡目にイーシャンテンです。
前原プロが4巡目に6索をツモって6萬を切り、5巡目に1筒をツモった手牌です。
6索を切ればカンチャンの5筒待ちで聴牌です。いわゆる「ガラクタリーチ」で知られる前原プロです。カンチャン待ちのリーチ・ドラ2の手でリーチするか注目していました。
ところが、前原プロは聴牌に取らず、1筒をツモ切りました。
まだ早い巡目なので筒子、索子のくっつきを待ってタンヤオ・ピンフの高打点の手に仕上げようという狙いです。
8巡目に5筒を引き入れた前原プロの手牌です。もし、カンチャンの5筒待ちに取っていればここであがっていました。
前原プロは2萬を切って1筒・4筒・7筒待ちでリーチします。
5巡目に1筒を切っているのでフリテンですが、迷わずリーチに踏み込みました。前原プロらしい力強い打ち筋です。
前原プロは10巡目に7筒をツモりました。リーチ・タンヤオ・ピンフ・ツモ・ドラ2の3000、6000(+2600)です。
前原プロはこのあがりで2着目に浮上。南3局を迎え、持ち点は東家・沢崎30600、西家・前原30000、北家・井出23800、南家・森山15600です。トップ目の沢崎プロに600点差に迫った前原プロに決定打が出ます。
井出プロに萬子のメンゼンホンイツの大物手が入っていました。4巡目にイーシャンテンです。
自風の北を暗刻、役牌の南と白をトイツにしたチャンス手です。南は沢崎プロと持ち持ちで白は山に2枚残っていました。
前原プロも絶好の手でした。7巡目に6索をツモった手牌です。
ここからタンヤオを目指して9筒を切る人もいると思います。しかし、前原プロは4筒切りのイーシャンテンを選択しました。
「456」の筒子のイーペーコーの形を確定させるとともにチートイツとの両天秤で手を進めます。
前原プロは場況からペンチャンの7筒が山に多く残っていると読んでいたように思えます。ガラクタリーチを得意とする前原プロはペンチャンやカンチャンの牌の山読みが秀でています。7筒は山に4枚残っていました。
前原プロは9巡目に5索を引き入れ、6索を切ってペンチャンの7筒待ちでリーチします。
井出プロも11巡目に前原プロの切った7萬をチーして、南と白のシャンポン待ちで聴牌します。
前原プロと井出プロのめくり合いは前原プロに軍配が上がりました。14巡目に7筒をツモります。
裏ドラが1枚乗り、リーチ・イーペーコー・ツモ・裏ドラ1の2000、4000です。前原プロにとってこの日、7筒はまさにラッキー牌となりました。
前原プロの剛腕が際立つ一局でした。2着目の沢崎プロに11400点差をつけてトップ目に浮上。南4局もツモのみの300、500をあがり、ファイナル行きを決めました。
前原プロは昨年、体調不良で最強戦を欠場。今年の大会で復活を遂げました。南場で見せた2つのあがりは超攻撃型の前原プロの本領発揮です。
試合後の勝利インタビューで前原プロは「ここ(ザ・レジェンド)はまだ階段の1つ」と述べ、最強位戴冠に強い意欲を示しました。前原プロのファイナルの戦いが楽しみです。
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