カミソリ灘85歳の切れ味
日本プロ麻雀連盟名誉会長の灘麻太郎プロが2022年3月27日(日)の「麻雀最強戦2022 ザ・レジェンド」に出場しました。現役プロ最年長の85歳とは思えない「カミソリ灘」らしい切れ味鋭い鳴き仕掛けで、麻雀ファンを魅了しました。
灘プロは第1期最高位戦で順位率部門で優勝し、王位や十段位など数多くのタイトルを獲得しているレジェンド中のレジェンドです。
麻雀最強戦で打つのは10年ぶり。B卓で4位となり、決勝進出を逃したものの、往年の鳴き仕掛けによる速攻を随所で見せました。
B卓は前原雄大プロ、新津潔プロ、井出洋介プロ、灘麻太郎プロの並び順です。
灘プロ得意の鳴き仕掛けが印象的だったのが東2局です。
持ち点は南家・井出28200、北家・前原28000、東家・新津24000、西家・灘19800。灘プロの配牌です。メンツは1つもなく、まとめるのに時間がかかりそうな手です。
ツモが順調に伸び、ドラの6筒を2枚引き入れ、7巡目にチートイツのイーシャンテンです。
トイツ場でどの対局者も手がうまくまとまらず苦労していました。灘プロは10巡目に前原プロが切った3筒をポンして8萬を切ります。
メンゼンでじっくりとチートイツの聴牌を狙わず、「789」の萬子のメンツを外して、鳴き仕掛けでタンヤオ・ドラ2のあがりを目指す灘プロらしい打ち筋です。
いち早く11巡目に聴牌したのは前原プロです。ドラも役もない2萬・5萬待ちの手なので手変わりを狙って黙聴に構えます。
前原プロは12巡目に3萬をツモつて4萬を切り、3萬と8筒のシャンポン待ちにします。さらなる手変わりを待って黙聴の続行です。
一方、灘プロは14巡目に7萬を暗刻にしてイーシャンテンです。
親の新津プロが追いつき、17巡目に4索をチーして5索を切り、5筒・8筒待ちの聴牌です。
灘プロは新津プロが切った5索をポンし、5筒とドラの6筒のシャンポン待ちで聴牌しました。
タンヤオ・トイトイ・ドラ3の高め跳満の手になりました。さすがカミソリ灘です。灘プロは手応えを感じていたと思います。
しかし、新津プロが18巡目に灘プロのあがり牌でもある5筒をツモ。タンヤオ・ドラ1の1000オールです。
灘プロはあがりを逃しましたが、85歳の年齢を感じさせない躍動感のある鳴き仕掛けでした。また、ぜひ放送対局で灘プロの闘牌を見たいです。
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