予選番長またも因縁の相手に苦杯
「予選番長」がまたも因縁相手に苦杯を喫しました。このほど開幕した日テレプラス麻雀リーグ2022です。
日本プロ麻雀連盟の井出康平プロはこの大会では毎年、予選で好成績を挙げています。ところが、残念ながら優勝経験はありません。大会関係者から「予選番長」というニックネームをつけられています。
井出プロは昨年の日テレプラス麻雀リーグ2021で順調に予選を通過し、クライマックスシリーズに勝ち上がりました。巧みな打ち回しで日本シリーズ進出を目前にしたオーラス。KONAMI麻雀格闘倶楽部の高宮まりプロにまさかの跳満を放銃し切符を逃しました。
日テレプラス麻雀リーグ2022のパイレーツ・リーグ予選第2戦。井出プロにとって今年の大会初戦で因縁の高宮プロといきなり直接対決です。
井出プロは昨年のリベンジに燃えて臨みましたが、南4局3本場に親の高宮プロに跳満をツモられ、トップを奪われました。井出プロは2位に終わりました。
高宮プロが一撃を決めた一局を振り返ります。
井出康平プロ、菊田政俊プロ、木下遥プロ、高宮まりプロの並び順。南4局3本場(供託1)を迎え、持ち点は北家・木下36900、南家・井出36100、東家・高宮31000、西家・菊田15000です。
木下プロと井出プロが800点差で激しくトップ目を争い、3着目の高宮プロが追う展開。井出プロはあがればこの試合のトップを獲得できます。
親の高宮プロの配牌です。まずまずの手です。
ここからツモが効きます。2巡目に7索、3巡目に4萬と続けて有効牌を引き入れました。
そして4巡目にドラの5筒をツモった手牌です。
何を切るかの選択です。8筒を切ってペンチャンの3萬の受け入れを残す打ち手もいると思います。
高宮プロは萬子のペンチャンを嫌い、1萬を切りました。
この8筒を残したことがずばり的中しました。
高宮プロは5巡目に6索をツモり、2萬を切ってイーシャンテンです。
6巡目には絶好の7筒を引き入れて9筒を切り、4筒・7筒待ちでリーチしました。山にはあがり牌が4枚残っていました。
高宮プロは7巡目に一発で7筒をツモりました。
裏ドラが1枚乗って、リーチ・ピンフ・一発・ツモ・ドラ1・裏ドラ1の6000オール(+1900)です。一気にトップ目に浮上し、逃げきりました。
高宮プロは無駄ツモがなく、一発でツモる強運です。8筒残しも見事にはまり、昨年のクライマックスシリーズから井出プロとの相性の良さが続いているように感じました。
井出プロは続く南4局4本場に3900点(+1200)をあがり、木下プロを抜いてしっかりと2位で試合を終えました。さすが予選番長です。
高宮プロに親の跳満をあがられたとき、井出プロの表情が悔しさでいっぱいでした。高宮プロに続けてやられ、このまま黙っている井出プロではないと思います。日テレプラス麻雀リーグ2022の今後の試合が楽しみです。