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最速最強がオーラスしぶといラス回避

「最速最強」がオーラスにしぶといラス回避を見せました。

 Mリーグ2022-23の2023年1月10日(火)の第2回戦です。

 渋谷ABEMAS・多井隆晴プロが南4局4本場にハイテイで満貫をツモり、ラス目から3位に浮上しました。

 4位目前からすれすれで得意の着順アップ。最速最強の異名で知られる多井プロの粘り強さと執念を感じる一局でした。

 競り合いとなった第2回戦はTEAM雷電・萩原聖人プロ、渋谷ABEMAS・多井隆晴プロ、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典プロの並び順。

 南4局3本場(供託2)に2着目で親の滝沢プロがトップ目の萩原プロから直撃。リーチ・ドラ1・赤ドラ1の7700点(+2900)で逆転してトップ目に浮上しました。

 南4局4本場を迎え、持ち点は東家・滝沢39000、南家・萩原26900、北家・渋川19400、西家・多井14700です。

 トップ目で親の滝沢プロはノーテン・流局によるトップ確定を狙い、オリに回ります。

 ラス目の多井プロは3900点をあがれば3位、跳満をツモれば2位に上がれます。

 多井プロの配牌。ドラも赤ドラもなく、3900点以上の手にするのには少し工夫が必要です。

 多井プロはここから思いきって萬子の一色手を進めます。チンイツに仕上がれば2位まで見えて文句なし、ホンイツでも役牌を鳴ければ3900点の条件を満たせます。

 また、再逆転のトップを目指す上家の萩原プロが下家の鳴き仕掛けに対し、牌を絞りにくいことも計算済みです。

 多井プロは7萬、8萬、4萬、北を引き入れ、9巡目に手牌は萬子と字牌だけになりました。

 10巡目に1萬を重ね、リャンシャンテンです。

 あの厳しい配牌が高い手に育ってきました。

 多井プロは11巡目に萩原プロが切った8萬をチー。北を切ってイーシャンテンです。

 1萬を鳴ければチンイツまで狙えます。けれども、1萬はすでに場に2枚切られて残っていませんでした。

 多井プロは13巡目に白をツモって聴牌。1萬・白のシャンポン待ちです。

 多井プロは高めの白であがらないと4位のままです。山にはその白だけ2枚残っていました。

 萩原プロと渋川プロはツモが効きません。この局で終わらそうとしている滝沢プロを含めて3人がオリに回りました。

 多井プロと山との勝負になりましたが、なかなか白が出てきません。

 渋川プロに17巡目、白が1枚流れました。もちろん切りません。

 このまま流局かと思いました。多井プロが18巡目にハイテイでツモったのはラス牌の白です。

 多井プロはホンイツ・白・ハイテイの2000、4000(+1200)です。最終結果は滝沢34600、萩原24500、多井23900、渋川17000。多井プロは渋川プロを逆転して3位に上がりました。

 これまで何度も魅せられてきた多井プロの着順アップです。4年連続でMリーグのレギュラーシーズンの個人ポイントが200を超す偉業を達成しているのも、多井プロのしぶといラス回避に要因はあります。

 次は着順アップではなく、トップを獲得する最速最強の打ち回しを見せてほしいです。

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