総帥ほうふつの強烈な裸単騎 Mリーグで高宮プロが「ボディ麻雀」

　「総帥」をほうふつさせる強烈な裸単騎待ちの一撃です。

　KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まりプロがMリーグ2022-23の2022年12月15日(木)の第２回戦でトップを獲得しました。

　４日前の麻雀最強戦2022のファイナルでは、元チームメイトで総帥として今もファンに愛される日本プロ麻雀連盟の前原雄大プロが決勝に進出。自らの感性を信じ、試合の流れに体で反応して力強く攻める全盛期の麻雀を見せました。

　この試合の高宮プロはまさに、前原プロの「ボディ麻雀」を体現。裸単騎待ちのトイトイなど大胆な攻めが次々と決まり、チームに勢いをもたらす快勝です。

　第２回戦はEX風林火山・松ヶ瀬隆弥プロ、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾プロ、赤坂ドリブンズ・園田賢プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まりプロの並び順。

　南１局を迎え、持ち点は南家・堀34500、北家・高宮25000、西家・園田23000、東家・松ヶ瀬17500です。

　高宮プロが１巡目に３筒をツモって１索を切った手牌です。

　トイツが４組あり、チートイツを狙える手です。場風の南を活かしてメンツ手による早いあがりも期待できます。

　それでも、高宮プロは他家の捨て牌に体で反応するかのように続けて鳴き仕掛けしました。

　まず、３巡目に３筒をポンしました。

　高宮プロは１萬や９索が端牌で比較的出やすいと判断。２枚目の牌が出にくい３筒を１枚目から仕掛け、トイトイを軸に手を進めます。

　４巡目には９索をポン。萬子のターツから７萬を外し、イーシャンテンには取りませんでした。

　後付けの南のみにはせず、トイトイも必ず付けようという思いきった打ち回しです。

　高宮プロは５巡目に１萬をポンして５萬を切り、イーシャンテンです。

　この３つ目の鳴きで堀プロと園田プロは高宮プロが聴牌していると判断。完全に受けに回り、放銃しないよう手を崩しました。

　けれども、ラス目で親の松ヶ瀬プロはチャンス手が入っていて、高宮プロに危険牌を勝負していきます。

　高宮プロはツモ切りが続き、なかなか聴牌できません。

　先に聴牌したのは松ヶ瀬プロでした。10巡目に４萬・７萬待ちでリーチしました。

　松ヶ瀬プロはリーチ・タンヤオ・赤ドラ１の手です。ツモれば4000オールで、一気にトップ目に近づきます。

　高宮プロがリーチ直後、10巡目にツモったのが通っていない３索。現物の１筒と入れ替えます。

　この１筒切りに、堀プロと園田プロは「聴牌していなかったのかよ」と言いたげな表情を見せました。

　４選手の接戦となっていて、ラス目の親のリーチには、攻めが売りの高宮プロでもさすがに南を鳴くとは思っていませんでした。

　ところが、高宮プロは13巡目に松ヶ瀬プロがツモ切った南をポン。３索を切って白の裸単騎待ちにしました。

　いずれも「ガラクタリーチ」で知られるチームメイトの佐々木寿人プロや前原プロが乗り移ったかのような激しい攻めです。高宮プロの気迫が画面から伝わってきました。

　高宮プロは14巡目に白をツモ。トイトイ・南の1300、2600(＋1000)です。

　この強烈な一撃で２着目に浮上した高宮プロは波に乗りました。

　南２局１本場で松ヶ瀬プロとリーチ合戦。３筒・６筒待ちでリーチし、３筒をツモりました。

　高宮プロは裏ドラが１枚乗り、リーチ・タンヤオ・ピンフ・ツモ・赤ドラ２・裏ドラ１の3000、6000(＋1300)です。トップ目に浮上しました。

　南３局２本場にはドラの６索を暗刻にしてとどめのあがりです。４萬・７萬待ちで聴牌し、リーチしていた松ヶ瀬プロから４萬を打ち取りました。

　高宮プロはタンヤオ・ドラ３の8000点(＋1600)です。

　高宮プロはそのまま逃げきり、トップを飾りました。

　裸単騎待ちをはじめ、高宮プロの鋭い攻めが光りました。悲願のチーム初優勝を一丸となって目指す佐々木寿人プロ、滝沢和典プロ、伊達朱里紗プロを勇気づける勝利です。

　前原プロのチームへの応援もますます盛んになることでしょう。