堀プロのラス親で聴牌取らずから巧みな親満【Мリーグ】
Mリーグ2023-24ファイナルでKADOKAWAサクラナイツが好調です。
2年前のファイナルで活躍した堀慎吾プロが、今季も持ち前の勝負強さを見せています。
2024年5月7日(火)のMリーグ2023-24ファイナル第4戦でトップを獲得しました。
特に南4局の親で聴牌に取らず、手を再構築してあがった巧みな親満は秀逸でした。
赤坂ドリブンズ・園田賢プロ、U-NEXT Pirates・鈴木優プロ、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥プロ、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾プロの並び順。
南3局を迎え、持ち点は東家・松ヶ瀬34200、西家・園田33300、南家・堀22800、北家・優9700です。
堀プロは松ヶ瀬プロ、園田プロとの三つどもえを制し、一気にトップ目に立ちます。
リーチ・ピンフ・一発・ツモ・ドラ1・裏ドラ1の3000、6000の一撃を決めました。
そして、堀プロの巧みな打ち回しが光ったのが南4局1本場です。
持ち点は東家・堀37300、南家・園田30300、北家・松ヶ瀬25700、西家・優6700。
堀プロが7巡目に7筒をツモった手牌です。
四萬を切れば、6筒・9筒待ちの聴牌に取れます。
ラス親なのでピンフの聴牌にする打ち手が多いと思います。流局を視野に入れながら慎重に黙聴か、あるいは思いきってリーチに踏みこむ選択もありえます。
ところが、堀プロは聴牌に取らず、7筒をツモ切りました。
北家・松ヶ瀬は筒子の一色手を進めていて、6巡目まで筒子を1枚も捨てていません。そのため、堀プロは6筒・9筒待ちに手応えを感じなかったようです。
さらに、堀プロは8筒を5巡目に切っていて、「678」の筒子のイーペーコーの聴牌を逃した形になっていることも配慮したのかもしれません。
それでも、巡目が早いとはいえ、自らの読みを信じ、ラス親でこの聴牌取らずの選択はなかなかできないと思います。
堀プロのさすがの胆力です。
堀プロは8巡目に六萬をツモりました。「これなら勝負」と二萬・五萬待ちでリーチしました。
その直後、ラス目の優プロが8巡目に9筒をツモった手牌です。
優プロは二萬を切って、ピンフの役がつく6索・9索待ちで追っかけリーチしました。
優プロはこの二萬で放銃。堀プロはリーチ・タンヤオ・ピンフ・一発の12000点(+300)です。
堀プロは巧みな打ち回しで、勝負を決める親満をあがりました。
第4戦の結果は堀50100(供託2本含む)、園田30800、松ヶ瀬26200、優-7100。
堀プロが6筒・9筒待ちに取っていたら、優プロは一発放銃はなく、もしかしたら、あがっていたかもしれません。
堀プロの選択が素晴らしかったです。