協会対決で堀プロの凄み 見逃し直撃でラス逃れ【Мリーグ】
「小さな天才」の選択に凄みを感じました。
日本プロ麻雀協会所属の4選手による対決となったMリーグ2024-25レギュラーシーズン第72戦。KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾プロが南3局、ラス目で驚愕のあがりを見せてくれました。
2着目からのあがり見逃しと、3着目からの直撃で着順アップです。
第72戦はセガサミーフェニックス・浅井堂岐プロ、U-NEXT Pirates・仲林圭プロ、渋谷ABEMAS・松本吉弘プロ、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾プロの並び順。
雀王戦では熱戦を繰り広げ、手の内をよく知るメンバーがМリーグの舞台で激突しました。
南3局を迎え、持ち点は北家・仲林69000、東家・松本17200、西家・堂岐8200、南家・堀5600です。
仲林プロがあがりを重ね、大きくリード。堀プロはめくり合いに敗れるなど厳しい展開が続き、ラス目です。
堀プロは7巡目に北をポン。2筒・4索のシャンポン待ちでいち早く聴牌しました。
堀プロはツモれば、トイトイ・三暗刻の2000、4000。出あがりならばトイトイの2600点です。
山に2筒・4索は3枚残っていました。
2着目で親の松本プロが10巡目に2筒を切りました。
あがれば、トイトイの2600点。松本プロの親を流して持ち点は8200点となり、堂岐プロと同点3着目でラス親を迎えられます。
「ロン」の声を発するのが普通です。
ところが、堀プロは微動だにせずに見逃してあがらず、10巡目に8筒をツモ切ります。
すると、その直後、萬子のホンイツを進めていた3着目の堂岐プロが10巡目、2筒をツモ切り、堀プロは山越しの直撃であがりました。
堀プロはトイトイの2600点。持ち点は8200点となって3着目に浮上。堂岐プロは5600点となり、ラス目に落ちました。
堂岐プロの手は、捨て牌から萬子の一色手が見え見えでした。
だからこそ、堂岐プロが2筒・4索をつかめばツモ切ると、堀プロは判断したのだと思います。
それでも、同点3着目に立ってラス親を迎えられるのに、この見逃しはなかなかできません。
堀プロの胆力に凄みを感じた一局でした。
南4局はトップ目の仲林プロが鳴き仕掛けで、タンヤオ・ドラ1・赤ドラ1の1000、2000をあがって終了。堀プロは3位を守りました。
第72戦の結果は仲林73000、松本16200、堀6200、堂岐4600。
もし、南3局の直撃がなければ、堀プロは単独ラスに沈んでいました。それだけに、小さな天才の驚愕の選択が値千金となりました。