タッキーのしびれる海底倍満ツモ
KONAMI麻雀格闘倶楽部の滝沢和典プロ。王位やモンド王座などのタイトル経験者でタッキーの愛称で知られるイケメンの人気プロ雀士です。Мリーグやモンド杯などの放映対局で数々の役満をあがり、ファンを魅了しています。日テレプラス麻雀リーグ2021では、予選最終戦のオーラスに海底(ハイテイ)で倍満をツモって逆転してクライマックスシリーズに進出する「さすがタッキー」と思わせるしびれるあがりを見せました。
滝沢プロは日テレプラス麻雀リーグ2021のセ・リーグに出場。予選最終戦(第8戦)が始まる前の選手の総合ポイントは次の通りです。
①岡田紗佳プロ76.2②川原舞子プロ41.6③萩原聖人プロ38.0④滝沢和典プロ1.9⑤魚谷侑未プロ-1.9⑥内川幸太郎プロ-25.3⑦藤島健二郎プロ-45.1⑧白鳥翔プロ-85.4
4位までが次のクライマックスシリーズに進出できます。滝沢プロは最終戦でポイントを減らすと、抜け番の魚谷プロに逆転されてしまうぎりぎりの状況です。
最終戦は滝沢プロ、川原プロ、萩原プロ、藤島プロの並び順。南4局1本場でここまでの対局ポイントは藤島55.9、萩原28.1、川原19.5、滝沢16.5です。藤島プロが猛烈に追い上げ、ラス親の連荘でさらにポイントを増やせば、大逆転のクライマックスシリーズ進出が夢でない点差となりました。
一方、滝沢プロはラス目でこのまま終われば、魚谷プロに抜かれ予選敗退。クライマックスシリーズ進出には、跳満12000点以上のあがりが必要となりました。
滝沢プロの配牌です。ドラは5筒です。1メンツあるもののドラは1枚もなく、跳満に仕上げるにはなかなか大変です。
5巡目に5萬をツモり、次の手牌となります。
滝沢プロはメンツ手を崩して1索を切ります。タンヤオ、ピンフへの手作り、ドラの5筒、赤ドラ引きを想定した打牌ですが、なかなかできないのではないでしょうか。「123」の三色もまだ狙えるからです。しかし、それでは跳満には少し足らず、裏ドラや一発ツモ頼みになると考えたのではと思います。「跳満確定の手をきっちり仕上げて絶対にあがる」という滝沢プロの強い意志を感じさせる決意の一打だったと思います。
ツモが順調に伸び、13巡目に3萬のカンチャン待ちで聴牌。
これでは跳満にはならないので2筒と8筒の振り替わりによる三色確定のリーチを目指します。そして15巡目に3萬をツモりましたがもちろんあがらずに8筒を切り、フリテンリーチ。
滝沢プロはさすがスターです。海底で2筒をツモり、リーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフ・海底・三色・ドラ1の4000、8000の倍満(1本場で+300)。逆転で土壇場に予選突破を決める劇的なあがりです。解説の馬場裕一プロとゲスト解説の岡田紗佳プロから歓声が上がりました。
鳥肌が立つようなすごいあがりをものにした滝沢プロ。日テレプラス麻雀リーグ2021のクライマックスシリーズや、ライバルの佐々木寿人プロと今シーズンからチームメイトとなり、「タキヒサ」が力を合わせて優勝を目指しているМリーグなど今後の対局に注目です。