むくプロ初の将王手繰り寄せた大逆転の四暗刻
今年の締めくくりに、大逆転で最高峰のタイトルを手繰り寄せた忍耐強い雀士の四暗刻について取り上げます。
麻将連合・むく大樹プロが第21期将王決定戦で決めた起死回生の一撃です。初の将王を獲得しました。
むくプロはメンゼンでどっしりと構え、有効牌をツモるのをじっくりと待ち、大きな手を作って一撃決める打ち筋が特長です。
麻将連合の第21期将王決定戦は連覇を狙う忍田幸夫プロ、木村和幸プロ、三上龍玲プロ、むく大樹プロが対戦しました。
4節・全15回戦の総合ポイントで争います。一発、裏ドラ、槓ドラはなく、積み棒もありません。
14回戦を迎え、総合ポイントは忍田46.6、木村8.8、三上-3.3、むく-52.1です。
1位の忍田プロと約100ポイント差で最下位に沈むむくプロ。残り2試合しかなく、14回戦で大きなトップを獲得したいところです。
14回戦は忍田プロ、三上プロ、むくプロ、木村プロの並び順。
南3局その2を迎え、持ち点は北家・三上45300、東家・むく34700、南家・木村20500、西家・忍田19500。
総合ポイント1位の忍田プロがラス目。むくプロはポイント差を一気に詰めるチャンスです。
2着目で親のむくプロの配牌。まずまずの手が入りました。
むくプロは2巡目に五萬を暗刻にして、3巡目に九萬を重ねました。
続けて4巡目にも九萬をツモり、暗刻にしました。
早くもイーシャンテンです。ツモが縦に効いていて、大物手の予感が漂います。
むくプロは5巡目に3筒も重ねました。ツモり四暗刻のイーシャンテンです。役満が現実味を帯びてきました。
7巡目に九萬を暗槓しました。リンシャン牌からツモってきたのがなんと4索。むくプロは八萬・3筒のシャンポン待ちでツモり四暗刻の聴牌。迷わずリーチしました。
山に八萬・3筒は3枚残っていました。
むくプロは10巡目に3筒をツモりました。四暗刻の16000オールです。
むくプロの持ち点は82700点となり、ラス目の忍田プロに79200点差をつけました。まさに起死回生の一撃です。
14回戦で特大トップを獲得したむくプロ。最終戦(15回戦)を迎え、総合ポイントは11.3となって1位浮上。2位の忍田プロに7.9ポイント差をつけ、一気に逆転しました。
むくプロは最終戦でもトップを取り、13回戦から3連勝で将王の座に輝きました。
最終結果はむく32.1、忍田13.7、三上-15.9、木村-49.9。
永世将王の忍田プロを大逆転し、麻将連合の最高峰のタイトルを獲得したむくプロ。これまでで一番うれしい優勝だったと思います。