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同種類の分断理牌は要注意【麻雀最強戦】

 雀友との半荘で少し前、こんなことがありました。

 持ち点の差がほとんどない東2局。リーチした西家の1人聴牌で流局しました。

 開けられた西家の手牌。3索・4索・6索・9索待ちでした。

 リーチして2巡後、親から9索が切られています。

 南家だった私は先制リーチに勝負するような手ではありませんでした。暗刻で持っていた9索が現物になり、心の中で「ラッキー」と叫びました。

 西家は役もドラもないリーチのみの手。しかも多面待ちだったから見逃してフリテンツモを狙い、流局したのだと思いました。

 ところが、西家は流局したとき少し苦笑いしていました。対局を終えた後、9索が切られたときにはあがりに気づかなかったことを明かしてくれました。

 西家は同種類の牌を分断する理牌をしていました。リーチをしたとき、このように手牌をそろえていたそうです。

 「4索・5索・5索・5索」のところばかりにとらわれ、3索・4索・6索待ちと勘違いし、9索待ちが盲点となりました。

 リーチ後にきちんと牌をそろえたとき、すぐ9索でもあがれることに気づきました。

 けれども、そのときに9索はすでに切られていました。「時すでに遅し」だったとのことです。

 西家のような熟練の打ち手でもこのようなことがあるのかと驚きました。

 麻雀の放送対局で「分断理牌」はよく見かけます。

 他家からの理牌読みをしにくくすることと、視聴者や自身の見やすさの両立を図っているのではないかと認識しています。

 しかし、タイトル戦でも分断理牌がミスにつながる事例は出ています。

 今年8月に行われた「麻雀最強戦2023 超頭脳バトル」のA卓。

 南3局1本場(供託1)にラス目だった東海オンエアの虫眼鏡さんが流局したとき、ノーテンなのに聴牌と誤って申告したのも分断理牌が要因です。

 虫眼鏡さんはこのように手牌をそろえていました。

 暗刻の8索を両端に分けていたため、チートイツの8索単騎待ちの聴牌と勘違いしていました。

 もし、分断せず理牌していたらこうなります。

 ノーテンは一目瞭然。虫眼鏡さんは流局前に暗刻の8索を1枚外し、聴牌できる牌と入れ替えていたはずです。

 今年4月の「麻雀最強戦2023 因縁の決着」のA卓でも痛恨のミスがありました。

 日本プロ麻雀連盟・奈良圭純プロが發の暗刻に気づかず、あがりを逃したのも分断理牌によるものです。

 分断理牌は大きなミスにつながる恐れがあるので要注意です。

 初心者は普通の理牌をしたほうが安心・安全だと思います。

 手練れの打ち手でも緊張する試合では避けたほうが良いのではないでしょうか。


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