魚谷プロが超激レアの清老頭 大胆で小気味よい一撃【女流桜花】
大胆で小気味よい打ち筋で超激レアの役満を一撃で決めました。
セガサミーフェニックス・魚谷侑未プロが第18期女流桜花Aリーグの第7節D卓の2回戦で清老頭をあがりました。
魚谷プロは思いきって清老頭に狙いを絞り、中張牌を早めに切る選択がずばり的中しました。
「最速マーメイド」の異名を持ち、鳴き仕掛けに定評のある魚谷プロの面目躍如の一局です。
清老頭はとても大好きな役満なので、魚谷プロの豪快な打ち筋を取り上げます。
2回戦は魚谷侑未プロ、山脇千文美プロ、二階堂亜樹プロ、内田美乃里プロの並び順。
東3局を迎え、持ち点は東家・亜樹35200、南家・内田31000、西家・魚谷29000、北家・山脇24800です。
3着目の魚谷プロの配牌。1・9・字牌が9種11牌あり、1メンツもありません。
けれども、ツモが効けばチャンタやジュンチャン、三色同刻のほか、国士無双、清老頭の役満も狙えます。バラバラでも夢のある手牌です。
魚谷プロは1巡目に1索を重ね、三萬を外しました。
魚谷プロは思いきって二萬の受け入れを拒否。三色同刻はもちろん、その先の清老頭を視野に入れ、国士無双の芽を残す高打点に特化した力強い一打です。
2巡目に3筒も迷わずツモ切りました。チャンタやジュンチャンは見切っています。
おそらく、魚谷プロは1巡目に1索を重ねたとき、心の中で清老頭のあがりを思い描いていたのではないかと想像します。
魚谷プロは3巡目に9筒を重ね、八萬を外しました。
清老頭にまっしぐらに進みます。
早い巡目からくっつきの望める中張牌をどんどん外し、チャンタやジュンチャンと両天秤を全くかけません。
大胆で小気味よい魚谷プロの打ち筋に魅了されました。
魚谷プロは4巡目に1筒をポン。清老頭へ一歩近づきました。
この時点で他家の手牌に1・9牌はなく、場に1枚も出ていません。
6巡目に9索を引き入れました。
魚谷プロは10巡目に一萬をポン。清老頭のリャンシャンテンです。
内田プロがタンヤオ・ピンフ狙いで重なった一萬をツモ切りしたことが、魚谷プロにとって幸いしました。
魚谷プロは11巡目に1筒を加槓。リンシャン牌から引き入れたのがなんと9索。イーシャンテンになりました。
トップ目で親の亜樹プロが12巡目に1索をツモった手牌です。
亜樹プロはタンヤオ・ピンフ・三色が狙えるチャンス手のイーシャンテン。勝負を懸けて1索をツモ切りました。
守りの堅い亜樹プロには珍しい強気な攻めの選択です。
魚谷プロは12巡目にこの1索をすかさずポン。9筒・9索のシャンポン待ちでついに清老頭を聴牌しました。
9筒・9索は山に4枚全て残っていました。観戦した放送対局で清老頭のあがり牌が全て残っているのは初めてです。
ところが、亜樹プロが13巡目に五萬をツモり、1筒・4筒・7筒待ちで追いつきました。
魚谷プロから強烈な鳴き仕掛けを受けているので、亜樹プロはさすがに黙聴です。
ラス目の山脇プロも13巡目に6索・9索待ちで聴牌。こちらも黙聴に構えました。
3人のめくり合いとなりました。
山脇プロは15巡目に9筒をつかみ、7索を外して聴牌を崩しました。
亜樹プロと一騎打ちとなった魚谷プロは16巡目に9索をツモ。清老頭の8000、16000です。
清老頭をあがったときの牌姿にとても美しさを感じます。
私のnoteではこれまで、原佑典プロ、望月雅継プロの清老頭について書いています。
ゆーみんの清老頭が加わり、とても嬉しいです。