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まるこに麻雀の神様がオーラスほほ笑んだ【Мトーナメント】
まるこに麻雀の神様がオーラスほほ笑んだように感じました。
2023年6月15日(木)のМトーナメント2023の予選1stステージC卓。2戦の総合ポイント上位2人が勝ち上がります。
第1試合でハコ下のラスに終わった赤坂ドリブンズ・丸山奏子プロ。第2試合のオーラスに逆転トップの一撃を決め、予選2ndステージに総合2位で進出しました。
丸山プロはMリーグ2022-23のシーズンをもって赤坂ドリブンズとの契約満了が発表されています。
丸山プロの退団を惜しみ、赤坂ドリブンズの選手として最後の舞台となるかもしれないМトーナメントで活躍を願う声が麻雀ファンからとても高まっていました。
丸山プロはオーラスの逆転で予選1stステージを突破し、その期待に応えました。
予選1stステージC卓はKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典プロ、赤坂ドリブンズ・丸山奏子プロ、セガサミーフェニックス・魚谷侑未プロ、日本プロ麻雀協会・矢島亨プロが対戦しました。
総合1位で予選2ndステージに勝ち上がったのは滝沢プロです。第1試合でトップを獲得し、「貯金」を危なげなく守りました。安定した打ち回しが光りました。
第1試合は滝沢67.3、矢島24.6、魚谷-29.7、丸山-62.2です。
第2試合は魚谷プロ、矢島プロ、丸山プロ、滝沢プロの並び順。
残り一つの2ndステージ進出の座をめぐり、矢島プロ、魚谷プロ、丸山プロの三つどもえの争いとなりました。
南4局を迎え、持ち点は東家・滝沢29200、南家・魚谷29200、北家・丸山23200、西家・矢島18400です。
魚谷プロはあがれば2ndステージに勝ち上がれます。
矢島プロは7200点以上となるツモあがりか、魚谷プロから1000点、丸山プロから12000点、滝沢プロから5800点のいずれかの直撃で進出できます。
逆転トップの必要な丸山プロは1300、2600のツモあがりか、魚谷プロ、矢島プロ、滝沢プロからいずれも6400点直撃すれば、勝ち上がりの条件を満たします。ただし、跳満、倍満を矢島プロ以外からあがれません。
親の滝沢プロは手出しで1打目に赤五萬、2打目に赤5索を切りました。この一局には関与せず、オリに回るという意思表示です。
丸山プロが1巡目に8索をツモった手牌。まずまずの手が入りました。
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丸山プロはリーチ・タンヤオ・ピンフ・ツモを軸に1300、2600を目指し、第1打に9索を外しました。
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丸山プロは2巡目に3索をツモりました。
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丸山プロは「345」の三色を視野に入れ、3索を残して4筒を1枚外しました。
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1筒が暗刻になったときの点パネも考慮したようです。けれども、タンヤオ確定へ1筒のトイツ落としに向かったほうが自然だったと思います。
丸山プロは3巡目に絶好の赤5筒をツモり、3索を切りました。
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4巡目に6筒を引き入れ、5筒を切ってイーシャンテンです。
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もし、2巡目に1筒のトイツ落としに向かう選択をしていたら、次の手牌のイーシャンテンになっていました。
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このほうが逆転条件を満たしやすかったと思います。
6巡目に七萬をツモり、三萬を1枚外してリャンカンに受けました。
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丸山プロは8巡目に1筒を暗刻にしました。
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丸山プロはリーチ・ツモ・赤ドラ1の手をあがったときの点パネにこだわり、1筒を残して七萬を切りました。
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けれども、リーチ・ピンフ・ツモ・赤ドラ1を狙って、六萬ツモを逃さないようにするため、リャンカン受けのまま1筒をツモ切りする打ち手のほうが多いかもしれません。
「点パネにこだわりすぎているのでは」と、七萬切りが裏目にならないか不安を感じました。
一方、矢島プロは有効牌を引けずにいました。この七萬を9巡目にポンしてリャンシャンテンです。
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矢島プロは魚谷プロからの1000点直撃に懸けました。
同点でトップ目の滝沢プロがオリています。ターゲットとなった魚谷プロは聴牌すればもちろん、ノーテンでも流局すれば矢島プロがラスなので勝ち上がれます。
それでも、早くあがって自ら決めたいところです。ところが、なかなか手が進みません。矢島プロから1000点直撃を確実に避けるため、切る牌を丁寧に選んでいました。
当面のライバルが苦しむ中、丸山プロは11巡目にカンチャンの四萬をずばっと引き入れました。裏目の不安は杞憂に終わりました。暗刻の1筒を1枚外して4索・7索待ちでリーチです。
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すると、矢島プロが12巡目に一発で4索をつかみ、ツモ切って放銃。
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丸山プロはリーチ・ピンフ・一発・赤ドラ1の8000点です。逆転で2ndステージに進出しました。
契約満了の悔しさを乗り越え、Мトーナメントで懸命に闘牌。最後に幸運を呼び寄せたまるこに魅せられました。
予選1stステージC卓の最終結果です。
滝沢66.5、丸山-11.0、矢島-25.0、魚谷-30.5
オーラスの一撃で勝ち上がった丸山プロ。試合後のインタビューで「花まる」の笑顔を見せていました。
Мトーナメント初日にひと足早く勝ち上がった赤坂ドリブンズ・園田賢プロと2ndステージで「チームメイト対決」が楽しみです。