かなりんVSみこ 南２局の攻め合い 麻雀最強戦女流プロ令和の乱

　乃木坂46の元メンバーの中田花奈プロと内田みこプロが激しい攻め合いを繰り広げました。

　2022年９月17日(土)に行われた「麻雀最強戦2022 女流プロ令和の乱」のA卓です。日本プロ麻雀連盟の期待を集める２人の女流プロが南２局に一騎打ちとなりました。

　得意のメンゼン高打点の手でリーチに思いきって踏みこんだ中田プロに対し、内田プロが巧みな鳴き仕掛けでかわしにいきました。

　２人ともあがれずに流局となりましたが、見応えのある攻め合いに魅せられました。

　麻雀最強戦2022 女流プロ令和の乱で優勝したのは内田プロです。

　中田プロは決勝に進出しましたが内田プロに惜しくも敗れました。

　女流プロ令和の乱のＡ卓はいずれも日本プロ麻雀連盟の中田花奈プロ、内田みこプロ、和久津晶プロと日本プロ麻雀協会の豊後葵プロが対戦。中田プロ、和久津プロ、豊後プロ、内田プロの並び順です。

　南２局を迎え、持ち点は東家・和久津30600、西家・内田25000、南家・豊後22400、北家・中田22000で大接戦です。

　ラス目の中田プロの配牌です。ジュンチャンやチャンタを狙えそうな手が入りました。

　１巡目にペンチャンの７筒をツモりました。

　中田プロはここから４索を切りました。

　字牌の西や白でなく、４索切りを選択。ジュンチャン、チャンタに決め打ちして高打点を目指した大胆な打ち筋です。

　２巡目にペンチャンの３萬、４巡目に「789」のイーペーコーになる７筒をツモって早くもイーシャンテンです。

　欲しいペンチャンの牌を次々と引き入れます。さすが人気タレントは「持っている」と感じました。

　一方、内田プロもチャンス手が入っていました。６巡目に５筒をツモった手牌です。

　内田プロはここから９索のトイツを１枚切って手牌をほぐして、タンヤオ・ピンフへの移行を目指します。

　中田プロのツモはさらに効いていました。６巡目に２索をツモってカンチャンの８筒待ちで聴牌です。

　ジュンチャン・イーペーコーの手で満貫確定です。８筒は山に２枚残っていました。

　出あがりも期待して黙聴に構えると思っていましたが、中田プロは果敢にリーチしました。リーチ・ジュンチャン・イーペーコーでツモるか裏ドラを１枚乗せた跳満狙いです。

　第１打の手役を決め打ちした４索切りをはじめ、跳満狙いのリーチに中田プロのこの一局に懸ける気迫が伝わってきました。

　中田プロの思いきった攻めに内田プロも負けていません。中田プロの捨て牌の筋を頼りに９索や１索を切り、リャンシャンテンを維持します。

　内田プロは10巡目に豊後プロが切った現物の７索をチーしてイーシャンテンです。

　この鳴きで12巡目にオリに回っている和久津プロに中田プロのツモるはずだった８筒が流れました。和久津プロは当然切りません。

　内田プロの鳴き仕掛けが奏功し、中田プロは跳満のツモあがりを逃しました。それでも８筒はまだ１枚山に残っています。

　内田プロは12巡目に豊後プロが切った現物の３筒をチー。カンチャンの３萬待ちで聴牌しました。

　３萬は山に２枚残っていました。

　内田プロが14巡目にツモったのが７萬。中田プロには４萬が通っていて筋の牌です。

　けれども、これまでの捨て牌から中田プロの手がジュンチャン・チャンタ系に見え、８筒や７萬は切りにくい場況になっていました。

　内田プロは現物の４萬を切り、聴牌を崩しました。

　７萬を勝負していたら、内田プロにとって会心の一局になっていました。

　内田プロが16巡目にツモったのが３萬です。

　内田プロは７萬を切っていたらあがりでした。ここでも７萬を切ってフリテンの１萬・４萬待ちの聴牌に取ることはできません。現物の３筒を切りました。

　あがりを逃した内田プロですが、ノーテンを避けようと粘りました。

　17巡目に７萬を重ね、18巡目には１萬をチー。３索のトイツを続けて外してフリテンの３筒・６萬待ちの形式聴牌にこぎ着けました。

　中田プロは最後の１枚の８筒をツモることはできませんでした。中田プロと内田プロの２人聴牌で流局です。

　この後、南３局１本場(供託１)に中田プロが2000、4000、南４局には内田プロが2000オールをあがって、激しく攻め合った２人がＡ卓を勝ち上がりました。

　中田プロのメンゼンの手作り、内田プロの鳴き仕掛けという両者の持ち味が出た印象に残る一局でした。

　内田プロの鳴き仕掛けには勝負勘の鋭さを感じました。

　中田プロは「軍師」の異名を持つEX風林火山の勝又健志プロの指導を受けていることもあって、高打点の手に仕上げる構想力と踏みこみの良さが光りました。

　有名アイドルグループ出身ということだけでなく、打ち筋でも人気を集めそうです。