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魔王らしからぬ選択
Мリーグ2021の2022年1月10日(月)の第2試合でKONAMI麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人プロが痛恨のあがり逃しをしました。チートイツの単騎待ちで魔王らしからぬ選択が裏目に出ました。オーラスも逆転トップを目指したリーチ合戦の引き合いに敗れ、2位からラスに転落。厳しい試合となりました。
強豪対決となった第2試合は赤坂ドリブンズの村上淳プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人プロ、EX風林火山の松ヶ瀨隆弥プロ、KADOKAWAサクラナイツの沢崎誠プロの並び順。
東2局1本場に寿人プロが松ヶ瀨プロから親満をあがり、トップ目の東4局。持ち点は西家・寿人36000、東家・沢崎35900、南家・村上22700、北家・松ヶ瀨5400です。
寿人プロの配牌です。まずまずの手です。
ここから次々とトイツが重なり、9巡目に白か北を切れば聴牌です。
寿人プロが選んだのは場に2枚切れている地獄待ちの北でした。迷わずリーチします。
ところが、次巡にツモったのは場に一枚切れだった白。もし、白単騎を選んでいたらリーチ・チートイツ・一発・ツモで裏ドラが乗っていれば跳満でした。
痛恨のあがり逃しで、そのまま流局となりました。寿人プロは沢崎プロが8巡目に切った北をトイツ落としの1枚と考え、地獄単騎に踏み切りましたが読みは外れていました。
そもそもリーチしてのツモあがりで対局者をねじ伏せるのが寿人プロのフォームです。出あがりを期待したこの地獄待ちは、読みが当たらなかったことも含め、魔王らしからぬ一打と思いました。
寿人プロは試合後に「ピントがずれていた」と反省していました。それでも試合中に軌道修正ができるのも近年、多くのタイトルを獲得している寿人プロの強さです。
この後、村上プロに逆転されましたが、しっかりと守りを固めて放銃を避け、接戦でオーラス勝負に持ち込みました。
南4局1本場(供託1)を迎え、持ち点は南家・村上32900、西家・寿人30200、東家・沢崎30100、北家・松ヶ瀨5800です。
寿人プロが6巡目に6萬・9萬待ちでリーチします。あがればトップで3着目ともわずか100点差なので当然の一打です。
一方、松ヶ瀨プロも9巡目に追いつき、1萬・4萬待ちでリーチします。
寿人プロが11巡目に1萬をつかみ放銃。裏ドラが1枚乗り、リーチ・ピンフ・イーペーコー・ドラ2・裏ドラ1の12000点(+2300)のあがりです。
寿人プロは4位に転落し、松ヶ瀨プロが3位に浮上しました。最後は寿人プロらしい攻めのリーチで、きちんと打った結果の放銃で仕方なかったと思います。
寿人プロはラスになりましたが、らしからぬ単騎待ちの選択後はいつもの魔王らしさを取り戻していました。次の試合では強烈なトップ獲得を見せてほしいです。