谷井プロ重厚な攻めで令昭位決定戦優勝
これぞ王者にふさわしい重厚な攻めです。
RMU・谷井茂文プロが第15期令昭位決定戦で優勝しました。
決定戦では3節、12回戦を通じてメンゼン・高打点を狙う力強く重厚な打ち筋が光りました。
決定戦は谷井茂文プロ、仲川翔プロ、河野高志プロ、白田みおプロが対戦しました。
谷井プロが持ち味を発揮した象徴的な一局が最終節の4回戦(最終戦)の東4局です。
仲川プロ、白田プロ、河野プロ、谷井プロの並び順。
最終戦を迎え、総合ポイントは谷井190.9、仲川71.9、河野9.5、白田-9.6です。
谷井プロが優勝に大きく近づいています。
最終戦の東4局で持ち点は南家・仲川32500、西家・白田30000、北家・河野29000、東家・谷井28500です。
微差でラス目の谷井プロが4巡目に東をツモった手牌です。
谷井プロは二萬を1枚外しました。
総合ポイントで1位を走り、無理してあがりにいく局面ではありません。萬子の形を決め、危険牌になりそうな二萬を先切りしました。
その一方で、ペンチャンでドラの三萬をすんなり引き入れたら、一気に攻めに出る構えです。
谷井プロは5巡目に六萬、6巡目に4索を続けて引き入れ、「456」の三色のイーシャンテンになりました。
7巡目に5索をツモり、9索を外しました。
谷井プロが8巡目にツモったのが「456」の三色確定の4筒です。
5索を切ればペンチャンのドラの三萬待ちで聴牌できます。
ドラ待ちはあがりにくいものの、「ぽろり」を狙って聴牌に取り、総合ポイントを鑑み、手にふたをせず、黙聴に構える打ち手が多いと思います。
ところが、谷井プロは三色確定の聴牌を選ばず、二萬を外しました。5索へのくっつきを目指し、あがりやすい両面待ちへの移行を図りました。
谷井プロらしい重厚な打ち筋です。
9巡目に6筒をツモり、さらに受け入れが広くなりました。
谷井プロは10巡目に絶好の4索をツモ。3索・6索待ちで迷わずリーチしました。
タンヤオ・ピンフ・三色で黙聴でも親満確定の手。谷井プロはリーチし、とどめを刺しにいきました。真骨頂の力強い攻めです。
谷井プロは14巡目に3索をツモ。裏ドラが1枚乗り、リーチ・タンヤオ・ピンフ・三色・ツモ・裏ドラ1の6000オール。最終戦でもトップ目に立ち、優勝を確定する一撃となりました。
4巡目の二萬切り、8巡目の三色確定の聴牌外しから大きく手を育て、「インパチ」を決めた会心の一局でした。
令昭位決定戦の結果は谷井226.1、仲川72.9、河野-3.8、白田-33.5。
谷井プロにとって天国の母に捧げる素晴らしい栄冠でした。