「3.11」から13年 仙台市出身の魔王がラス目から逆転の一撃【Мリーグ】
東日本大震災のあった「3.11」から13年の日。宮城県仙台市出身の「魔王」が打点にこだわり、ラス目から逆転の一撃です。
KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人プロが2024年3月11日(月)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第194戦でトップを獲得しました。
寿人プロはラス目で迎えた東4局。「最低でも5200点」という打点優先の選択が決まり、満貫をあがってトップ目に浮上。逃げきって勝利しました。
セガサミーフェニックス・魚谷侑未プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人プロ、赤坂ドリブンズ・渡辺太プロ、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳プロの並び順。
東4局で持ち点は北家・太30500、東家・岡田25900、南家・魚谷22000、寿人21600です。
ラス目の寿人プロが8巡目に赤5筒をツモった手牌です。
4筒を外せば、幅広い受け入れのイーシャンテンに取れます。
寿人プロは九萬を切ったイーシャンテンを選択しました。
ドラの9索をツモるか、タンヤオの役がつく6索ツモを想定。最低でもリーチ・ドラ1・赤ドラ1か、リーチ・タンヤオ・赤ドラ1の5200点を確保して、ピンフを加えた満貫を狙っています。
まだ8巡目のラス目。受け入れの広さよりも打点を優先した寿人プロらしい攻めの一打です。
寿人プロは9巡目に7索を重ねました。もし、8巡目に4筒を切っていたら、四萬・七萬待ちで聴牌でした。
これは致し方ありません。
一方、トップ目の太プロが9巡目に7索をツモり、カンチャンの三萬待ちでリーチしました。
先制リーチで抑えこみを図っています。
寿人プロは10巡目にドラの9索をツモって聴牌。形の良い3筒・4筒・6筒待ちで追っかけリーチしました。
ところが、寿人プロはなかなかあがれません。
12巡目にツモったのが七萬。もし、8巡目に4筒を切っていたらツモあがりでした。
あがり逃したとなった寿人プロ。それでも、追い風は吹いていました。
親の岡田プロが17巡目にチートイツを聴牌し、6筒を切って放銃。寿人プロはリーチ・ピンフ・ドラ1・赤ドラ1の8000点(+1000)です。
魔王の打点にこだわった選択が見事に的中しました。
南1局で持ち点は南家・寿人30600、西家・太29500、東家・魚谷22000、北家・岡田17900です。
寿人プロはラス目からトップ目に一気に浮上しました。
この一局で寿人プロはリードを拡大します。
いち早く聴牌したのは3着目で親の魚谷プロです。11巡目に1筒を引き入れ、5・8筒待ちでリーチしました。
寿人プロは13巡目に魚谷プロのあがり牌の8筒をツモりました。
現物の6索を外しました。
寿人プロは14巡目に6筒をツモり、ワンチャンスの7索を切りました。ペンチャンの7筒待ちで聴牌です。
寿人プロは慎重に黙聴に構えました。前局に良いあがりをものにしています。思いきってリーチに踏みこむと思っていたので、意外な選択でした。
すると、2着目に落ちた太プロが14巡目に5筒を引き入れ、追いつきました。1索・4索のノベタン待ちでリーチです。
三つどもえのめくり合いはあっという間に決着。寿人プロが15巡目に7筒をツモ。イーペーコー・ツモ・ドラ1の1000、2000(+2000)です。
寿人プロは一発ツモを逃したものの、勝負どころを制しました。
攻めの鋭い魔王なので、リーチ・一発・ツモを見たかったです。本調子ならば、迷わずリーチしていたのではないでしょうか。
第194戦の結果は寿人37800、太25900、魚谷24300、岡田12000。
「3.11」から13年の日に、仙台市出身の寿人プロが持ち前の攻めで獲得したトップ。東日本大震災の被災者はもちろん、今年1月に発生した能登半島地震の麻雀ファンにも勇気と元気を届けたと思います。