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魚谷プロの臨機応変な1500点とインパチ 決勝第1戦快勝【女流モンド杯】

 臨機応変な鳴き仕掛けによる片あがりの1500点と、ドラの重なりを徹底的に待つ「インパチ」が見事でした。

 セガサミーフェニックス・魚谷侑未プロが第20回女流モンド杯の決勝第1戦でトップを獲得しました。 

 決勝はEX風林火山・二階堂亜樹プロ、セガサミーフェニックス・魚谷侑未プロ、日本プロ麻雀連盟・宮内こずえプロ、日本プロ麻雀連盟・池沢麻奈美プロが対戦。2試合行われ、第1戦と第2戦の総合ポイントで優勝が決まります。

 第1戦は亜樹プロ、池沢プロ、宮内プロ、魚谷プロの並び順。

 魚谷プロは東場の親で巧みな打ち回しを続けて見せました。

 東4局1本場(供託1)を迎え、持ち点は西家・池沢27100、東家・魚谷25900、北家・宮内25000、南家・亜樹21000です。

 親の魚谷プロの配牌。「123」の三色が狙えるチャンス手です。

 魚谷プロは5巡目に8筒を重ね、7巡目に急所のペンチャンの三萬を引き入れ、イーシャンテンです。

 ところが、ドラの7索をトイツで持っていたラス目の亜樹プロが11巡目に3筒をポン。イーシャンテンになりました。

 魚谷プロの「123」の三色に欠かせない3筒が残り1枚になりました。

 宮内プロが11巡目にラス牌の3筒をツモ切りました。

 魚谷プロは12巡目にこの3筒をすかさずチー。1索・4索・7索待ちで聴牌です。

 魚谷プロは三面待ちですがあがれるのは1索だけ。上家からラス牌の3筒が切られたとはいえ、全く迷わずこの片あがりの聴牌を取るのは決断力がいります。

 3筒チーを見送り、1筒・2筒のペンチャンターツを外し、索子の連続形を活かして手の再構築を図る打ち手もいると思います。

 ただし、それでは鳴き仕掛けをしている亜樹プロにスピードで間に合わない恐れもあります。

 亜樹プロの鳴き仕掛けに、メンゼンでの大物手をあきらめ、臨機応変に片あがりの聴牌を取るところが魚谷プロの巧みなところです。

 3筒チーは絶妙でした。亜樹プロが直後の12巡目に1索をツモ切り放銃。魚谷プロは三色の1500点(+1300)です。

 鳴き仕掛けがずばり的中した魚谷プロ。続く東4局2本場にインパチの一撃を決めました。

 持ち点は東家・魚谷28700、西家・池沢27100、北家・宮内25000、南家・亜樹19200です。

 魚谷プロの配牌。萬子と筒子が好形のチャンス手です。ドラの北が1枚だけあり、浮いています。

 魚谷プロはツモが効き、2巡目に5索、4巡目に2筒を引き入れました。

 5巡目には2筒を続けてツモりました。筒子の「234」のイーペーコーが完成。何を切ってイーシャンテンに取るかの選択です。

 魚谷プロはここから五萬を外しました。浮いているドラの北を切らず、粘り強くぎりぎりまで重なりを待ちます。

 先ほどは素早く軽快に片あがりの聴牌を取り、今度は最高打点を目指してドラの引き入れを徹底的に狙う重厚な手作りです。魚谷プロの強さと巧さを実感しました。

 魚谷プロは6巡目に狙い通り、ドラの北を重ねました。4索・7索待ちでリーチです。

 この的確な打ち回しにナビゲーターの望月雅継プロと実況の土屋和彦さんは「あがる予感しかない」と話していました。

 全くその通りでした。魚谷プロは7巡目に一発で7索をツモ。

 魚谷プロはリーチ・ピンフ・イーペーコー・一発・ツモ・ドラ2の6000オール(+600)です。持ち点は47300点となり、大きくリードしました。

 魚谷プロはリードを守りきり、初戦を快勝しました。東場の親番での打ち回しが素晴らしかったです。

 第1戦を終えたポイントです。

 ①魚谷51.5②池沢1.1③宮内-20.1④亜樹-32.5

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