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友添プロが最強戦魂の一打で優勝
最高位戦日本プロ麻雀協会の友添敏之プロが2022年7月23日(土)の「麻雀最強戦2022 男子プロ魂の一打」で優勝し、12月に行われる「麻雀最強戦2022」のファイナルに進出しました。
友添プロは麻雀最強戦に優勝して麻雀人生を変えようと強い決意で臨み、魂を込めた闘牌で人気と実力を誇るMリーガーを次々と破りました。
決勝では渋谷ABEMASの多井隆晴プロ、セガサミーフェニックスの近藤誠一プロの2人の最強位経験者、今季のMリーグで大活躍してチームを優勝に導いたKADOKAWAサクラナイツの堀慎吾プロと対戦。強豪相手に一歩も引かずに攻めを貫き、東場で大物手をあがったリードを守りきりました。
麻雀最強戦の金本晃実行委員長は事前に友添プロが勝つことは無理と断言していました。
それを見事に覆すまさに「魂の勝利」でした。
◎オーラスの手に汗握る攻防
男子プロ魂の一打では、A卓でKADOKAWAサクラナイツの堀慎吾プロと内川幸太郎プロ、渋谷ABEMASの多井隆晴プロ、日本プロ麻雀連盟の三浦智博プロ、B卓ではEX風林火山の勝又健志プロと松ヶ瀬隆弥プロ、セガサミーフェニックスの近藤誠一プロ、最高位戦日本プロ麻雀協会の友添敏之プロの8人が激戦を繰り広げました。
決勝に勝ち上がったのは堀、多井、近藤、友添の4プロ。多井、近藤、堀、友添の並び順です。
オーラスは手に汗握る名局でした。優勝を目前に必死に逃げきりを図る友添プロに対し、Mリーグでも屈指の猛者3人が逆転条件を満たす手をそれぞれ仕掛け、魅せられました。
南4局を迎え、持ち点は東家・友添43400、西家・近藤34500、北家・堀21900、南家・多井200です。
逆転トップの条件は近藤プロが満貫ツモ、堀プロが倍満ツモ、多井プロが役満ツモです。
親の友添プロは第1打から暗刻の4索を1枚外し、配牌からオリに回っていました。
一番厳しい条件の多井プロが最初に絶好の手牌になりました。6巡目にツモり四暗刻のイーシャンテンです。
さすが「最速最強」の多井プロです。巡目も早く大逆転があるのではないかと思いました。
麻雀最強戦にめっぽう強い近藤プロも9巡目に「456」のタンヤオ・ピンフ・三色のイーシャンテンです。
高めの6萬か6索をツモりたいところです。
ところが、近藤プロは10巡目に安めの3萬をツモり、3索・6索待ちで聴牌しました。
リーチ・タンヤオ・ピンフ・ツモの手で裏ドラ期待の満貫を狙うにはまだ早いので、手変わりを待って黙聴に構えます。
一方、堀プロはドラの7索をトイツで持ち、11巡目にイーシャンテンになりました。
堀プロの狙いは裏ドラを乗せたリーチ・チートイツ・ツモ・ドラ2・裏ドラ2の倍満です。
近藤プロは12巡目に待望の6萬をツモり、3萬と入れ替えました。
近藤プロは高めの6索をツモるか、友添プロから直撃しようと、黙聴を続けます。6索は山には残ってなく、友添プロが1枚持っていました。
友添プロの手から6索は切られません。近藤プロは16巡目に最後の勝負を懸け、一発ツモを狙って3索・6索待ちでリーチします。
堀プロも16巡目にチートイツ・ドラ2の手を聴牌。裏ドラに望みを懸け、8萬単騎待ちでリーチしました。
しかし、8萬は山には残っていませんでした。
多井プロはイーシャンテンから手が進まず、大逆転は夢で終わりました。
そして近藤プロが最後に渾身の力を込めてツモった牌はあがり牌ではありませんでした。近藤プロと堀プロの2人聴牌による流局で終了。友添プロの優勝が決まりました。
◎東場で重ねた高打点
友添プロは東場で重ねた高打点のあがりが大きかったです。
まず、東1局1本場(供託1)では、自風でドラの北を鳴いて6筒・9筒待ちで聴牌。
リーチしていた親の多井プロから9筒を打ち取り、北・ドラ3の8000点(+3300)のあがりで先行します。
東2局の親で4000オールと7700点(+1300)を続けてあがった近藤プロに一時逆転されます。
しかし、友添プロは東2局2本場にリーチして大物手をあがります。
リーチ・タンヤオ・三色・ツモ・ドラ1の3000、6000(+600)です。近藤プロに跳満を親被りさせ、再びトップ目に立ちました。高めの5萬をツモるところが、友添プロのこの日の好調ぶりを象徴しています。
さらに、東3局1本場で自風の南を暗刻にして3索・6索待ちでリーチ。
多井プロがリーチ宣言牌で3索を切って放銃。裏ドラがなんと南でした。友添プロはツキにも恵まれ、リーチ・南・裏ドラ3の8000点(+300)のあがりです。
東場のあがり3発で友添プロは南場を迎え、44400点のトップ目で2着目の近藤プロと5600点差でした。
猛追のプレッシャーに負けず、最後までリードを守りきった闘牌に拍手を送りたいです。