231205 綺麗な光ばかりが消える

他人を衣装に仕立てて着飾って、腐った舞台の上で派手な踊りをまた踊っている。
気持ちの装飾に意味はあるのか。
誰が為の自己表現か、欲求か。
貴方のその想い風のそれはどんな鳥になるのか、どこまで飛ぶのか、どこまで飛べるのか。
そんなものが何になると言うのか。
片手数秒で終わる悲しみなら見せないで。
インターネットは総じて薄暗い。
あの頃の人間はみんな輪郭が歪んでいる。
言葉のままの言葉だけを見抜けたら良かった。
消えていく光の全てが恨めしい。
冷え切った手足の中身が嫌に温かくて恐ろしい。
我が物顔が出来ないと言いながら顔を上げて、余裕で人の顔色まで伺う。
ハリボテの舞台で、スポットライトは何色にするの?
サイズの合わない靴で思いっきりタップダンスでも踊ればいいよ。グラグラの柱でポールダンスでも踊ってみたら?全部絶対馬鹿にしてやるよ。
ずっと一緒にいたのに、すぐに冷たくなった猫を思い出す。白濁が透明に変化するような硬直、息をしていないという事、本当にしっぽの先の毛の先まで固い、冷たい。
大切な事をどうか蔑ろにしないで、おそろかにしないで。考えることを辞めないで。井の中の蛙でもせめて海に思いを馳せていてくれ。
心に留められるもの、選べる数は多くない。きっと両手に収まるものよりも、もっとずっと少ない。
露わな悲しみ達だけが少しでも報われたらいいのに。

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